日経BP企画
「クビ!」論。 著者は元外資系人事部長。15年間、4つの企業に勤める間に「クビにした」社員は1000人を超えたという。本書はこうした体験を基に記した異色の雇用論である。
まずこれまで繰り返してきた該当社員との面談風景を詳細に再現する。該当社員の家族構成、住宅事情など十分な情報を得て準備したうえで面談に臨み、後から「言った」「言わない」の問題が起きないよう、女性の部下に同席してもらう。「追加退職金」「最大6カ月間の再就職のための休職期間」「再就職支援会社の紹介」などの退職パッケージを説明し、退職届にサインをもらうのが人事部長の役割。泣き出したり感情的に反発したり、条件闘争を仕掛けてきたりした社員に対し、どのように対応するのが有効かを紹介する。
著者は日本企業で「リストラ」「早期退職」「雇用調整」などの名の下に吹き荒れている安易な解雇を厳しく批判する。人材の流動化と実務の効率化という本来の目的ではなく、目先の業績向上のみに関心を持っているため、一番重要な「持続する改革」に至らずに終わっているというのである。
「リストラする側」のノウハウ集としてだけでなく、「される側」がどんな権利を主張し得るのかを知るうえでも有用な1冊と言えそうだ。
(日経ビジネス 2003/07/21 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
内容(「BOOK」データベースより)
日本企業のリストラは、本当のリストラじゃない!今までに、千人以上の社員のクビを切り、「クビキラー」と恐れられた元外資系人事部長が語る異色の体験的雇用論。