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死へのイデオロギー―日本赤軍派― (岩波現代文庫―社会)
 
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死へのイデオロギー―日本赤軍派― (岩波現代文庫―社会) (文庫)

by P・スタインホフ (著), 木村 由美子 (翻訳)
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Product Description

出版社/著者からの内容紹介

閉ざされた集団の観念が,抑えのきかない凄惨な暴力をよび起こした.1960年代末,過熱する学生運動の中から誕生した赤軍派.本書は,同志粛清,あさま山荘へと突き進んでいったこの党派を社会学的に分析した秀作である.彼らはなぜ粛清という恐怖の淵に落ちたのか.信ずる思想はなぜ死へのイデオロギーと化したのか.

Product Details

  • 文庫: 348 pages
  • Publisher: 岩波書店 (2003/10/17)
  • ISBN-10: 4006030843
  • ISBN-13: 978-4006030841
  • Release Date: 2003/10/17
  • Product Dimensions: 5.8 x 4.2 x 0.7 inches
  • Average Customer Review: 3.8 out of 5 stars  See all reviews (4 customer reviews)
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10 of 13 people found the following review helpful:
4.0 out of 5 stars 日本社会の鏡像, 2005/11/13
By 糸音 - See all my reviews
(TOP 500 REVIEWER)   
アメリカ人という日本人以外の著者により書かれた日本赤軍についての書。
日本人であれば、あの時代に生きた人間であればなんらかの感慨のあるテーマである。日本人でない著者であったからこそ、一歩離れたスタンスで取材も執筆も出来たといえよう。

軍隊組織を模した日本赤軍。
日本には武力弾圧する軍隊や軍隊はなく、徴兵の経験もないからこそ出来た組織であることは本書を読んで初めて理解した。言われてみれば左派の運動が盛んであった欧米でもここまで軍事的に先鋭化した組織は聞いた事がない。だが日本では活動の限界があったからこそ、パレスチナに飛び、あさま山荘での籠城事件になったのであろう。

共産主義を代表として日本国外からの様々な影響が日本赤軍の形成に大きく関与した事は間違いない。その外来の種が日本の土壌に芽吹いた姿が日本赤軍であり連合赤軍であったことがよくわかった。
連合赤軍も同士粛清もあさま山荘事件も表面的には一種理解しがたい日本人とは別の集団にも見えるが、その集団内外の力学は紛れもなく日本的なものである。

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1 of 1 people found the following review helpful:
4.0 out of 5 stars どこにでも起りうる事象, 2009/5/8
同じ志を持ったもの同士で集まった集団であるのに、何故凄惨な「粛正」が行われたのか。連合赤軍において行われた「粛正」を支えたイデオロギーの有様について本書では書かれている。

外から見れば虐待と映る行為も、その内部では本人の「総括」を成し遂げられるようにするための愛の鞭であった。そして、それによって死ぬことは殺人とは見なされず、「総括」を成し遂げられない事に絶望したショック死、「敗北死」であることにされてしまった。

ただ、最初からこのような状況ではなく、指導者と被指導者の間の絶対的な壁や加害者と被害者の間の紙一重とも言える状態、そして自分達の存在や行動への意味づけの度重なるその場しのぎともいえる上書きによってもたらされることになった。

連合赤軍の人々が逮捕後にどのように自分達の行動、特に「粛正」についてとらえたのかを書いたのも興味深い。結果として誤りであったとは認めるものの、革命戦士として「戦死」したと捕らえられている。そして、浅間山荘で死ぬ覚悟でいたのに、何故自分が生き残ったのか。自分の生き残った理由付けも行っている。

根底にあるのは、自分は特別な存在であるという自己意識だろう。大衆の中にうずもれてしまう、何でもないつまらない人間ではありたくないという欲求もあるだろう。これは、誰しもが持ちうるものである。

この本で扱われている人々は、自分は新しい世界を作るための革命を起こす戦士なのだという自己意識を持って、自分を特別な使命を持った人間とした。
たいていの人は、世間という大きな圧力に屈して、(上辺だけにしろ本格的にしろ)溶け込んでいくわけであるが、赤軍の人々はそうならずに自分の得た自己像を演じきろうとしていった。
新しい世界を信じて、その世界を作るにふさわしい人間となろうとしていった。一兵卒ではあるが英雄に、強い人間に。しかしそれは、ある意味自分の弱さや同士の視線を過度に恐れることにもつながる。

結果として迎えた結末はあまりにも悲劇的なものだ。しかし、その悲劇は誰に身にも起きる可能性はある。何もこの悲劇は、世間に反発した閉鎖的な集団内だけで起こるものではない。世間自体が要求するものによっては、人々は簡単に「狂気」とも呼べる行動に移ることができる。関東大震災の時の朝鮮人虐殺や、戦時中の日本。レッドパージを行っていたときのアメリカなど。

あまりにも非合理ともいえる論理がまかり通ってしまう世界。まかりとおしてしまっている力学をわかりやすく見ることが出来てとても面白かった。それと同時に、人間の強さとその恐ろしさを改めて痛感させられた。ただ、彼等のたどった結末は後戻りできないものであるが、彼等の残した足跡の中から様々な可能性を見出す作業は、まだまだこれからだろう。
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5 of 16 people found the following review helpful:
4.0 out of 5 stars あっけらかんと見抜かれた本質, 2004/2/12
By ib_pata - See all my reviews
(TOP 500 REVIEWER)   
 社会学者というのは、本当に実も蓋もないことを書くのですが、さすがだな、と思ったのが、坂口弘死刑囚が3冊の本を書く中で、ようやく、リンチ殺人事件の発端は何かというのをつかんだという、「革命戦士の共産主義化」という概念について、「これがのちに連合赤軍を、奈落の底に引きずり込んでいくことになる」(p.148)とあっけらかんと見抜いていることです。

 トロツキーの耀さをどこか残していた赤軍派はどこかで銃撃戦やってパッと消えればよかったんでしょうが、毛沢東主義と野合することによって、持続する方向(毛)にもっていったために、悲惨なリンチ殺人をしてしまったんだと思うのですが、とにかく当事者が『あさま山荘1972』という3冊の本を書いてようやく見つけたという本質をあっけらかんと書いているのには驚きました。

 「連合赤軍事件は、その後、若者の現状改革のエネルギーを奪った」とかよく言われますが、まだ研究の余地はありそうです。

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米国人の女性社会学者による赤軍関連の本。巻末に一般人が入手不可能な大量の文献が列挙されていることからもわかる通り、著者は研究者的几帳面さで連赤事件の事実を集めた... 続きを読む
Published 2 months ago by ちとせ

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