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世代間連帯 (岩波新書)
 
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世代間連帯 (岩波新書) (新書)

上野 千鶴子 (著), 辻元 清美 (著)
5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

「おひとりさまの老後」のシナリオは、ロスジェネ世代には通用しない?団塊世代は、年金を食い逃げして、逃げ切るのか?とかく対立が煽られる世代の違いを超え、本当に安心できる社会を求めて、社会学者と政治家が労働、教育、子育て、住宅、介護などの課題と解決策を語り尽くす。


著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

上野 千鶴子
1948年生まれ。社会学者。京都大学大学院社会学博士課程修了。現在、東京大学大学院人文社会系研究科教授

辻元 清美
1960年生まれ。現在、衆議院議員。早稲田大学教育学部卒業。83年に民間国際交流団体「ピースボート」を設立。96年、衆議院議員に初当選(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 新書: 246ページ
  • 出版社: 岩波書店 (2009/07)
  • ISBN-10: 4004311934
  • ISBN-13: 978-4004311935
  • 発売日: 2009/07
  • 商品の寸法: 17.6 x 10.6 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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5つ星のうち 3.0 弱者切り捨ての草の根ファシズム, 2009/8/27
軽く読めるし良い本だとは思う。
この本で上野と辻元がはっきりと累進課税の強化を言っているのは同感。マスコミも政治家も消費増税のことは声高に唱えるが、なぜか累進課税のことは議論すらしない。税調の答申でも取り上げられたのに、まったく黙殺されたままだ。実際の現場が垣間見える介護の話同様、その点は面白かった。
 ただ時々出てくる辻元の屁理屈には閉口する。例えば文中2回ほど、辻元の『現在の状況は、内需を拡大せずに輸出に頼った大企業が悪い』と趣旨の発言が出てくる。
一体 企業がどうやったら内需を作れるのかボクにはさっぱりわからない(笑)。企業は需要が見込まれるほうへ経営の舵を向けるのであって、需要を作るために経営を行うのではない。そもそも人口が減ってるんだから、普通に行けば内需は減っていくのは当然だ。辻元の言に従うと消費者は企業のマーケティングに踊らされるだけの愚かな存在だろう。この人、人間という存在を馬鹿にしているのではないか?為政者とは別に、民間のいわゆる草の根の人間が、このような屁理屈を煽って仮想敵を作って人を動かしていく、こういうのを草の根ファシズムというのではないだろうか。
それに比べると上野は遥かにマトモだ。派遣社員の規制強化を唱える辻本に『それでは企業の海外移転を助長するだけ(雇用も内需を減らすだけ)』とたしなめる大人の常識は健在。上野との対談でなければ、まともな本として成り立たなかったと思う。
 でも二人とも、結論を簡単に『連帯』とか美しいキャッチフレーズで言い切っちゃうのはどうなんだろうか。他人と連帯できない人間が世の中ではおそらくもっとも弱者なのだ。例えば現実に派遣社員の人でも(それだけではないが)他人との連帯が苦手な人も多いのではないだろうか。もしかしたら、それは自己責任と切捨てるのだろうか(笑)?
この本では、上野も辻元も連帯と簡単に言い切ってしまうことで、本当の弱者を切り捨ててしまっている、残念ながら。

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28 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 新しい問題は新しい方法で解決する, 2009/8/1
By お気に召すまま (埼玉県) - レビューをすべて見る
(TOP 500 REVIEWER)   
上野千鶴子と辻元清美の一年をかけた対話を本にしたもの。話題は多岐にわたるが、二人が詳しい介護・ケア・少子化などの分析に光るものが多い。家族の変容、晩婚・少子化、高齢化、教育、医療、年金など、現代日本に生じている諸問題は、「問題の解決それ自体が新しい問題を生み出す」というタイプのものである。それらはすべて連動しているから、「昔はこんな問題は起きなかった! 昔に戻せ!」と叫んでも無駄なのだ。たとえば、性が結婚から自由になった「性革命」(世界中の先進国で一様に生じた)の日本固有の帰結は、非婚化と少子化だ。結婚しなくても性活動が可能になり妊娠も増えたが、「できちゃった婚」にならずに中絶も多い。ヨーロッパのように事実婚が普通になれば、出産はかなり増えるはずだが、「未婚の母」に不寛容な日本の文化や法制度が中絶と少子化を促進した。文化、規範、法制度は複雑に絡んでいる(p68f)。また、商店街のシャッター通りと同様なことは、これから住宅地でも起きる。住み手のいない空き家を公共財化して、地域の介護拠点や低所得者に提供するというアイデアは悪くない(45)。超高齢化というピンチは、新しい発想をすればチャンスでもある。上野は言う、「草の根からオルタナティブな共同性を創ることだ。オルタナティブな共同性は、かつてあった共同性を回復したり復活したりすることじゃない。・・・かつてあった共同性が解体され、機能マヒしていったのは、必然性があったからそうなので、それを復活させることはできない」(225)。全体的に、上野は経済合理性を重視、辻元はややユートピア的か。
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25 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 おひとりさまがつながる社会へ, 2009/7/30
By スロボヨ ミッケ (インドネシア スラバヤ) - レビューをすべて見る
上野氏の話題作「おひとりさまの老後」が通用しない世代がある、という辻元氏の疑念から生まれた社会学者と政治家の世代を超えた対話。

現代の日本が抱える様々な問題−雇用、住まい、子育て、教育、医療、介護、年金等−を世代間の対立を切り口に、元気な二人の「おひとりさま」が今の政治のあり方をばっさり切っていく。
そして、団塊世代とロスジェネ世代は世代間対立を越えてつながることができるか。様々な提案がなされる。

高齢者の持ち家のフロー化、イタリアの「世代間連帯協定(55歳以上労働者のパートタイムへの転換による若年失業者へ仕事の移譲)」の紹介、そして年金の一元化。年金を個人単位にし、「払ったものしか戻ってこない」を基本とすべき、として現行の第三者被保険者の保険免除を鋭く指摘。
しかし、「年金は現役世代から先輩世代への贈与であり、あとから来る世代を信頼できるかにかかっている」とは続くのは、いささか楽観的に感じる。

分断され、対立し合うのはしかし一人世代間だけではない。正規雇用労働者対派遣社員、バリキャリ女性対負け組男。知的な上野氏ですら専業主婦に対する敵意は隠せない。
しかし、弱者同士が対立する図式から、つながり合うという連帯への兆しも生まれている。希望を感じる。

社会に対し、一人の構成員としてきちんと向き合う必要を感じさせる一冊。政治は確かに他人事ではいけないものなのだ。
 
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