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寺よ、変われ (岩波新書)
 
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寺よ、変われ (岩波新書) (新書)

by 高橋 卓志 (著)
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Product Description

内容(「BOOK」データベースより)

日本の寺は、いまや死にかけている。形骸化した葬儀・法事のあり方を改めるだけでなく、さまざまな「苦」を抱えて生きる人々を支える拠点となるべきではないか。「いのち」と向き合って幅広い社会活動や文化行事を重ね、地域の高齢者福祉の場づくりにも努めてきた僧侶が、その実践を語り、コンビニの倍、八万余もある寺の変革を訴える。


著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

高橋 卓志
1948年、長野県に生まれる。龍谷大学文学部卒、同大学院東洋史学科中退。海清寺(兵庫県西宮市)専門道場で禅修行の後、76年、神宮寺(臨済宗、長野県松本市)副住職、90年、住職。現在、長野県NPOセンター代表、ケアタウン浅間温泉代表理事、龍谷大学社会学部客員教授、東京大学大学院講師なども務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

Product Details

  • 新書: 224 pages
  • Publisher: 岩波書店 (2009/05)
  • ISBN-10: 4004311888
  • ISBN-13: 978-4004311881
  • Release Date: 2009/05
  • Product Dimensions: 6.8 x 4.2 x 0.6 inches
  • Average Customer Review: 4.0 out of 5 stars  See all reviews (6 customer reviews)
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21 of 27 people found the following review helpful:
3.0 out of 5 stars 大きすぎるお寺, 2009/6/22
 著者のお寺の檀家さんは七百軒。それを一人でお参りするなんて無謀ではないだろうか。「四苦に真正面から向き合って」という姿勢には共感するが、それが日頃のお参りの中でどれだけできているか疑問だ。気持ちはあっても物理的に無理だろう。棚経の五分の時間で、檀家さんの実情を把握し、問題点を見つけ出すなんて、少しでもお参りの経験のある人ならば、できない話だとすぐ分かるのではないだろうか。お寺の価値はは、住職と檀家さんがお参りを通じてどれだけ対話ができるかにかかっていると思う。役僧(お参りをするために雇っている僧)さんを使わなければ維持できないほど大きくなったお寺も問題だが、それを一人で抱え込むのも問題ではないだろうか。
 社会の様々な問題に目を向けて取り組んでいくことは、僧侶のあるべき姿として学んでいこうと思う。しかし、お寺の維持経営に関する部分には疑問が多い。寄附を否定的にとらえ、銀行からの借り入れをすすめているが、時と場合によるだろう。借り入れができるお寺は限られているのだ。
 気になるのは、檀家外の葬儀が四割近くもあることだ。葬儀さえ何とかなれば、あとは知らない。お寺がどうなろうと関係ない。できるだけ安く上がればそれでよい。このように考え始めた人たちの受け皿になっているのではないだろうか。アフターも心配だ。寄附が無いお寺という宣伝効果は大きいが、逆に寄附を頼りにしているお寺にとっては、そのような宣伝によって厳しさが増すことになる。
 回りきれない多くの檀家さんをまとめていくイージーな方法はイベントを行うことである。責任を持たされることもなく、その他大勢となってイベントに参加することで、宗教的雰囲気も味わえる。テレビの霊能番組を視聴するのと変わりない意識で宗教的儀式を済ませることができるのである。しかし、これでは檀家さんがおかしな方向に向いて行く危険性は大きい。著者のお寺はイベントに頼りすぎている感じがする。
 著者の言うように葬儀を変えることも大事だが、日常のお参りを真面目に行い、日常のお参りをより意味のあるものに変えていくことの方が、より大事だと考える。
 お参りを他人に任せたくないという著者の気持ちは理解できる。その気持ちを実のあるものにするのには、大きくなりすぎたお寺を分割するという方向で寺を変えるということしかないと考える。
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20 of 27 people found the following review helpful:
4.0 out of 5 stars めざめた坊主がお寺を変える, 2009/5/24
By ソコツ - See all my reviews
(TOP 50 REVIEWER)   
旧態依然とした仏教界を批判し、海外の仏教(者)の素晴らしさなどを紹介しつつ現代日本の仏教とお寺の改革を説く言論は、最近よく見られるようになり、ややマンネリ化しているような印象すらあり、本書のタイトルを見たときは正直「またかい」と思った。だが、一読してみてこれは「違う」な、という感想を抱いた。この種の本は、これまで僧侶ではない宗教評論家(研究者)みたいな人による理想論という性質がいかんせん強かったのだが、本書は違う。
寺に生まれ寺に育ち、寺に反発し寺に嫌気がさしつつ、だがこの世界に満ち溢れた「苦」の存在を痛感したことをきっかけとして、真の仏教のあり方を模索し始め寺での活動に全身全霊をかけるに至った人物の、実際的な成果報告とさらなる改善への提言書、なのである。日頃の法事をはじめとするベーシックな寺活動と、パフォーマンス性あふれるイベントの開催や地域福祉の取り組みを見事に両立させている(させようと必死でがんばっている)人の発言だけに、その説得力は段違いである。
とはいえ、率直に言って疑問に感じてしまう部分も多々ある。著者のようにタレントや知識人から弁護士や医療従事者まで非常に幅広い人脈を築くことに成功した人の話に一般性はあるのか、地方の兼業寺院と都会の寺町におかれた個別寺院とに共通して当てはまるアイデアなどどれだけあるのか、寺を、NPOという近代的な経済合理主義を背景として誕生した世俗的な制度と類比的に論じるのはそもそも適切なのか、などなど、「?」が思考にのぼり著者の文章がストンと入ってこないところは最初から最後まで沢山あった。
だが、本書が、日本のお寺/仏教が進むべき一つのありえるかたちを明確に示していることだけは確かである。関係者が、この魅力的なもの言いに一度はふれてみることは、決して無駄ではないだろうと思う。
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6 of 10 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars 著者の行動力と志の高さに、感銘を覚えるとともに、このような人物が現代の我が国にもいるということに安心感を感じた。, 2009/7/15
 本書は、あるお寺に生まれた著者が、不本意ながらもその寺の跡取りとなり、ある島での戦没者の遺骨収集の体験をきっかけとして、現代社会におけるお寺のあり方を問い直し、自ら様々な改革をしていく物語である。

 著者の問題意識にあるとおり、われわれにとってお坊さんとはどこか胡散臭い印象が拭えない。宗教法人であることをいいことに、金儲けに走っているところも少なくはないのではと言う印象が蔓延している。古くからの檀家制度も今や崩壊の危機にあるようにも思う。

 このような中にあって、今一度仏教の原点に立ち返り、様々な活動を通して寺の再生に尽くしてきた著者には、敬意を表したい。
 本書に出てくる取り組みは様々である。命とは何かについての対談。決算の透明化。NPO法人の立ち上げ。廃業となった旅館を活用した介護事業。葬儀社を通さない故人に合った葬儀。などなど。

 こういう活動が全国に広がりを見せれば、我々のお寺に対する意識も変わり、より身近なものとなっていく気がする。

 著者の行動力と志の高さに、感銘を覚えるとともに、このような人物が現代の我が国にもいるということに安心感を感じた。
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