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政権交代論 (岩波新書)
 
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政権交代論 (岩波新書) (新書)

山口 二郎 (著)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

自民党政治は閉塞を極め、緊急を要する課題に対応できなくなっている。その打開の道は、政権交代しかない。そもそも民主政治にとって政権交代とはどんな意味があるのか。なぜ日本ではほとんど起きなかったのか。そして、民主党は政権を担えるのか。アメリカやイギリスの事例を考察しながら、有意義な政権交代の条件を探る。


著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

山口 二郎
1958年岡山市生まれ。東京大学法学部卒業。現在、北海道大学法学部教授。専攻は行政学・政治学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 新書: 240ページ
  • 出版社: 岩波書店 (2009/03)
  • ISBN-10: 4004311780
  • ISBN-13: 978-4004311782
  • 発売日: 2009/03
  • 商品の寸法: 17.4 x 10.6 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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5つ星のうち 5.0 政権交代という「希望」と「危惧」―来るべき総選挙に備えて, 2009/7/5
本書は、北海道大学法学部教授であり、

現実の政治について積極的な発言を行う著者が

現実味が増してきた「政権交代」について論じる著作です。


1〜3章では、政権交代の意義や効用を解説し

アメリカ、イギリス、フランスなどでは

どのように政権交代が行われてきたかを簡潔に紹介。


そのうえで、4〜6章では

なぜ日本では長期にわたり政権交代が起きなかったのか

民主党による政権交代の可能性の有無

そして、日本で政権交代が行われるための必要条件などを検討します。



とりわけ、5章で語られる

90年代の非自民政権の頓挫やその後の野党の迷走は

当時、現実の政治政治過程や政治家と関わりを持った著者らしく

詳細で洞察力に富んでいるとともに、強い失望感が滲み出ます。



個人的に印象深かったのは、

独裁に陥りかねない危険性を認識しつつも

党首のリーダーシップを重視する「一元的民主制」の確立

―を主張する終章。

政治改革に向けた強い意志が伝わるとともに、

ある種の「危うさ」も垣間見れたように感じました。


社会民主主義の立場から政権交代の必要性や

そのための道筋を論じる本書。


政治に興味のある方だけでなく、

実際の選挙でどういう基準で投票すべきか決めかねている方など

多くの方に読んでいただきたい著作です。
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19 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0 中身はそんなに濃くないんですが、頭ん中の整理にはいいんじゃないでしょうか, 2009/3/30
By ib_pata - レビューをすべて見る
(TOP 500 REVIEWER)   
 1993年の細川政権に対して、同じように久々の政権交代を実現したイギリスのブレア労働党は《政権を獲得した暁に何をしたいのかというアイディアを豊富に持っていた》(p.105)というあたりはなるほどな、と。逆に細川政権は選挙制度改革ぐらいしか共有する課題を持っておらず、その後の展開がなかった、と。当初目指した選挙制度改革が実現された以降《時代の要請に敵った、国民の期待を喚起できるような的確なアジェンダ(政策課題のリスト)を設定できなかった》(p.142)からだというんですね。

 ブレア政権は最初こそサッチャー路線からの実質的な政策転換は起こらなかったのですが、スコットラトンドの地方分権の拡大などを進めるとともに、二期目からは勤労者向けの所得減税、医療支出の大幅拡大、子育て支援、若年層に対する職業訓練の強化など実現します。特にサッチャリズムによって入院、手術が半年に及ぶようになった医療サービスの充実は重要だったようです。地域の医療サービスは日本でも問われているようです。《今の日本に必要なことは、医療、介護、教育、保育など、人間の生活を支えるサービスを立て直すこと》(p.215)とうのはなんかのヒントになるんですかね。

 一方、自民党は従来、常に二点張り(強者と弱者、中央と地方、第二次産業と一次産業)で安定した政権運営をこなしていましたが、小泉政権による一点張りの政権運営が一時は大成功を収めたものの、首相府への権力の集中は《この統治モデルを担うだけの力量を持たない政治家がリーダーの地位についた場合、リーダーの無力、無能さがことのほか目立つ結果になり、自民党や政権に対する不信をかえって強め》(p.152)たという皮肉な結果も生んだという言い方は面白かったかな、と。
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9 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 民主党政権へ、期待を込めた一冊, 2009/4/26
By 革命人士 - レビューをすべて見る
(TOP 500 REVIEWER)   
英米の政権交代と比較しつつ、93年の非自民政権以降の政権変動について、民主党を軸に論じた。民主党の政策にぶれがあることについて、多様な出自もさることながら、自民党自体も明確な政策路線がないために、対立する民主にもなかなか基軸を失うことになった、としつつ、新自由主義的構造改革か、否かを重視し、民主党は否に立ったから07年参院選に勝利し、今後もそうすべきだと主張する。民主党への好意を鮮明にした一冊だが、「目立ちたがりが多い」「改憲右派、市場派など自民に似たスタンスを持つものもいる」など問題点も多く指摘している。(自民ほどではないが)

大蔵官僚接待問題以降、公務員への批判が激しい日本では「小さな政府」が正義になっている。社会民主主義のスタンスを取る著者は、税・保険負担を増やした上で社会保障や教育分野への政府サービス拡大を訴える。別に民主支持でもないし、新自由主義批判は知らないわけではないが、著者のグランドデザインは、何が今の政治課題か、ロジカルにはっきり示してくれるので興味深い。

細かいことだが、ほとんどが敬称略の中、6章の一部だけ小泉「首相」となっていたのはなぜぜか気になった…。英米以外の国は、独伊仏などが僅かに出てくる程度で、もう少し手厚く紹介したり、ほかのアジア諸国についても論じ、政権交代の多様なあり方を示してしかるべきかとも思った。
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