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教育 (思考のフロンティア)
 
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教育 (思考のフロンティア) (単行本)

広田 照幸 (著)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

教育を基礎づけていた普遍的・超越的な原理が崩壊し,グローバリゼーションとあいまった新自由主義的教育改革が進行しようとする中で,「教育」という思想の危機が臨界に達しようとしている.「教育はいかにあるべきか」を語る,現在の錯綜した言説を位置づけ直し,教育の未来に向けて,新たなオールタナティヴを構想する.


内容(「BOOK」データベースより)

教育を基礎づけていた普遍的・超越的な原理が崩壊し、グローバリゼーションとあいまった新自由主義的教育改革が進行しつつある中で、「教育」を語る対立軸は揺らぎ、その思想の危機が臨界に達しようとしている。「教育はいかにあるべきか」について語る、現在の錯綜した言説を位置づけ直し、教育の未来に向けて、新たなオールタナティヴを構想する。

登録情報

  • 単行本: 113ページ
  • 出版社: 岩波書店 (2004/05)
  • ISBN-10: 4000270079
  • ISBN-13: 978-4000270076
  • 発売日: 2004/05
  • 商品の寸法: 18.2 x 13 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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5つ星のうち 5.0 新自由主義への対抗軸の希求, 2004/6/24
By お気に召すまま (埼玉県) - レビューをすべて見る
(TOP 500 REVIEWER)   
小冊子ながら中身は濃い。新自由主義的な教育改革路線にどう向き合い、どのような代案が可能なのかという困難な課題に著者は取り組む。個人化とグローバル化という現代社会の根本的趨勢が、新自由主義の教育改革プログラムに説得力を与えており、理論的には「一人勝ち」のように見える。その理由は、(1)国際的な経済競争に負けないエリートの養成という明快な目標。(2)制度に対する個人の不満を市場原理によってソフトに調整し、個人や個性の尊重を謳っている(ニーズに応じたサービスとしての教育)。(3)その一方で、モラルや規範の再構築を訴え、犯罪や非行の増加に対する人々の不安に答える・・など、我々の「個人」への肯定感情とグローバルな国家的課題との両方に軸足をもつからだ。

だが、新自由主義の教育プログラムが近代社会の生み出した「個人化」の延長線にあるならば、先進国の少子化もまた「個人化」の必然的な帰結である。それがいずれ経済成長のネックになる可能性もある。結局、人間の望ましい育て方である「教育」は、社会の望ましいあり方と相即的に語るしかない。新自由主義への著者の対案はまだ抽象的だが、「教育の自律性」という幻想に囚われない冷静な分析は、我々がこれから考えるべきことについて多大の示唆を与えてくれる。

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14 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 新時代教育のあり方とは?, 2004/8/4
本書は、近年教育改革の主眼とされる個人化・グローバル化、あるいは教育制度の多様性を求める動きに対して、決して一元的な見方をしないところに評価ができる。特に、新自由主義教育における市場原理の導入によって、今まで学校が保持してきた「分配」の機能を強調することになり、結果として社会上に「住み分け」を行わせてしまうという側面を持ちうるというくだりや、また、それに対しての国家の道徳教育、及びそれのオプションとしての“多様な教育”のあり方などに関するアプローチは非常に参考とできる。

しかし、筆者自体が冒頭部分で「教育を語る上では、現在・過去と同時にもしくはそれ以上に、未来社会やその構造を考える必要がある」としながら、その想像・認識力に若干不備があるのではないかと、私には思える。筆者は、経済的な諸価値が絶対とされない、新自由主義的な国家モデルへの転換を日本の歩むべき将来像として提示しているが、「国家」という概念に重きが置かれなくなったとはいえ、実際には経済本位システムから脱却できないところに、日本社会全体の問題意識があるのであり、むしろ、持続可能な経済成長への道を模索することが、社会の命題であるとされる世の中での理想の教育モデルについて模索して欲しかったとも思う

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4 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 対案は出せているが、疑問もある, 2006/5/8
By 清高 (仙台市) - レビューをすべて見る
(TOP 500 REVIEWER)   
この本の長所
現代の教育をある程度肯定しつつ(著者の基本的スタンス)、現在行われている新自由主義的教育改革の問題点を的確に指摘し、なおかつ妥当な対案を出しているところ。公立学校の選択化などの教育改革が格差を固定する効果を生ずることが予想されるので(英米の研究を参照しながら論証できている)、より教育格差の少ない方法論が選択されるべきで、そのためには(ア)教育機会配分の平等を重視する(不登校支援などを手厚くしたりする)、(イ)教育と経済の関連を綿密にデザインする、(ウ)知識重視型の教育、がなされるべきだ、とする。
この本の短所
ところどころに問題点がある。2点だけ挙げると、(ア)配分の議論だけで十分か疑問(カリキュラムなどの社会化の問題も大事だと思う)、(イ)p12の生涯学習の記述と、p93の再訓練の記述は矛盾しているのではないか(p12の記述が不当と私は考える)。
結論
長所星5つ(新自由主義的改革のある種の妥当性も問題点も指摘できていることが大きい)、短所で星1つ減らして、星4つ。
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