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釜ケ崎と福音―神は貧しく小さくされた者と共に
 
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釜ケ崎と福音―神は貧しく小さくされた者と共に (単行本)

本田 哲郎 (著)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

釜ケ崎でのある出会い、解放と回心の経験―人を根底から変え、喜びと生命感をもたらす力は、その社会のもっとも低くされた場所から伝えられる。寄る辺なく、打ち捨てられた者、飢えと寒さをしのぐ術のない、路傍の労働者の側に、神の選びはある。釜ケ崎の十六年、貧しい者たちの感性に学び、その願いに連帯し、共にはたらく道を探った歳月を語る。身をもって生きられた聖書解釈による、イエス像の転回―経験と、独自の福音理解に基づく力強い宗教思想がここにある。


内容(「MARC」データベースより)

底辺の底辺に立つ者、イエス。釜ケ崎でのある出会いに始まる、魂のあゆみと実践の記録。解放と回心をもたらす力は、弱くしいたげられた者の側に-。比類なき「選び」の解釈によって、イエス像と福音の意味をとらえ直す。

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5つ星のうち 4.0 イエスの体現, 2006/8/29
 私も以前、釜ヶ崎で働いていたことがある。その時、はじめて著者のことを知った。
 行政側の末端として、著者が突きつける`厳しい'要求を受ける側にいた。
 批判を承知で言うと、人事異動の一環として、たまたまその職場に配属される側と、自分自身の存在をかけて労働者のために働いている著者側とでは、明らかに温度差があった。

 ある母親の投書に胸を打たれたことがある。
 その母親は幼い娘を自転車に乗せていた。すると、娘が道端で寝ているホームレスに気付いた。
 「あのおじちゃん、どうしてあんなところでねてるの?」
 「あの人にはおうちがないのよ。」
 「じゃあ、わたしのおうちでとめてあげれば?」
 その母親は優しい子に育ってくれた娘をうれしく思うと同時に、答えに窮したという。

 その女の子の疑問をそのまま受け止め、行動しているのがほかならぬ著者である。現実を招いた過去の是非は一切問わず、今、まさに困っている人を助けるために行動する。
 釜ヶ崎には、東京大学を出て20代で東北大学の憲法の助教授になりながら、初めて来た釜ヶ崎で憲法が生かされていない現実を知り、そのまま労働者を救う運動に身を投じた人もいる。
 死と隣り合わせに生きる労働者とその労働者に学ぶ著者。聖書の教えは、今日も釜ヶ崎で実践されている。

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5つ星のうち 5.0 福音の実践, 2006/8/25
 この本を読んで、私の聖書の解釈の仕方が、根本的にずれていたことが分かりました。それは、カトリックだから、プロテスタントだからというような宗派の違いからくることではもちろんなく、どのように福音に生きるかを考えさせられたからだと思います。
 聖書を毎日通読しているからとか、御言葉をよく知っているとかより、いかに「福音を実践している」かが大切なのですね。当たり前のように思えますね。でも、それがどれほど難しいことか・・・。そして、その福音を実践しているのは、他でもなく、聖書などまだ一度も読んだことのない、社会の隅に追いやられている、弱い立場の人たちではないか、読み進んでいくうちに、そのことに気付かされます。神様は、一番小さいものを通して働かれます。神様の視点は、常に一番低いところにあります。
 傲慢な私は、受洗したクリスチャンであるから、一番小さくされている人たちのために、一刻も早く福音を伝道して・・・などと考えていましたが、それは高いところから人を見下している、自己中心的な考え方ですね。心配しなくとも、キリストは、いつも弱く小さくされた人たちの側に立っておられる。洗礼を受けたかどうか、どのような宗教か、などとは考えないで。そして、その小さくされた人たちを通して、働かれている。私は、そのことを聖書を通して、もっと深く理解する必要があるようです。本田神父が書かれている通り、宗教なんて、どうでもいい、要は、いかに福音に生きるか、ですね。身近にいる、弱く小さくされている人たちに、もっと目を向け、共に連携し、少しでもその人たちのために尽くすことから始めたいと思います。とにもかくにも、そこにキリストの視座があるのですから。
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13 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 これこそあるべき宗教の姿だ, 2006/10/17
今年読んだ本の中で最高の1冊です。
私は常々、実際の生活の側から、実践の側から宗教を見ていかなければ意味はないのではないかと考えてきました。しかし、実際に書店に売っている宗教書は、教会にこもってしまった人や、浮世離れした人が書いたものばかりであり、私としては、物足りないような、歯がゆいような思いをしてきました。
そんな中、偶然この本に出会い、これこそ私の求めていた本だと確信しました。聖書、キリスト教の精神を著者のような形で実践することはなかなかできることではありません。著者は、神父でありながら、人から「よい子」と見られるか否かという価値基準を捨てることができませんでした。そのような中、釜ヶ崎での活動を通して、神やイエスが「小さくされた者」の側に立っていることに気づき、聖書もまたそのような観点から書かれているのだということを発見するに至までのストーリーには感動と畏敬の念を抱かざるを得ません。
「どうせ宗教の本だろう」と敬遠してしまうのはあまりにももったいない。全ての日本人に読んでもらいたい本です。
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