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物理学は越境する ゲノムへの道 (岩波書店)
 
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物理学は越境する ゲノムへの道 (岩波書店) (単行本)

和田 昭允 (著)
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物理学は越境する ゲノムへの道
物理学は越境する ─ゲノムへの道─ 著者=和田昭允

物質科学の世界から、境界を越えて生命科学の世界に入り込み、生命の神秘の解明に挑んだ著者による半生記。理科好きの少年だった著者が、国内外の著名な科学者らと親交を深めながら、文字通りフロンティア・スピリットを醸成させていった足跡が描かれている。

とりわけ示唆に富んでいるのは、装置によるDNA遺伝情報解析をいち早く提唱しながら、国際ヒトゲノム計画に6%しか貢献できなかった理由を分析したくだり。「日本の政策に先見性と国際性がなかった」ことと「日本の研究者社会にDNA解読の重要性に対する認識がなかった」ことを挙げ、政府には「世界のどこでも行われていない大プロジェクトを推進する勇気」を求め、研究者に対しては「学問に自分から壁を作ってしまう狭量さ」を指弾する。回顧録の枠を超えた主張に重みがある。


(日経バイオビジネス 2005/11/01 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)



内容(「MARC」データベースより)

独創的な発想はどこから生まれるか。ヒトゲノム解読プロジェクトの最先端で活躍した著者が、自身の研究を振り返りながら、横断的な研究にどう取り組むべきか、エピソードをまじえて語る。

登録情報

  • 単行本: 237ページ
  • 出版社: 岩波書店 (2005/8/24)
  • ISBN-10: 4000059513
  • ISBN-13: 978-4000059510
  • 発売日: 2005/8/24
  • 商品の寸法: 19 x 12.6 x 2.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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5つ星のうち 5.0 科学を志す人のバイブル, 2005/11/8
 「科学の進歩を妨げるものは素人の無理解ではなくて、いつでも科学者自身の科学そのものの使命と本質とに対する認識の不足である」と言ったのは寺田寅彦である。著者は生物物理の研究を始めて間もない頃に一度、さらに30年後ヒトゲノム解読で世界の最先端を走っていたときにも、この言葉の意味を実感させられることになった。科学研究の現実は大正も昭和も平成になっても、それが人間の営みである限り、どうやら本質的に変わらない部分があるようだ。
 本書には、化学の研究に始まり物理学を経て生物物理学へと進んだ著者の体験した事柄、味わった苦い水、辛い水、甘い水の一つひとつが冷静に分析され、関係者の証言も交えて綴られている。チャレンジ精神旺盛な若い研究者、科学を志す者にとっては蓋しバイブル的存在となろう。必ずや励まされ、学会の意義・役割を知り、研究生活に何が重要かを教えられ、戦略の大切さを悟るだろう。科学者は自分の考えを明確に表明すること、率直に会話し議論することが大切だとの言葉は、まさに世界に通用する科学者となるための至言と感じる。日本人研究者には一番不得手な事柄ではないか。
 一流人物の共通項と題した解説もある。科学者ならずとも知りたくなる垂涎の問題だが、研究室を構える中堅以上には是非とも頭に叩き込んで欲しい「人間味」に関わる条件が並ぶ。圧巻はノーベル賞を受賞した小柴カミオカンデと和田DNAの差異に関する衆議院文部科学委員会での証言内容だ。ヒトゲノム解明への日本の最終的貢献度6%が何を意味するかは今後も研究者には避けて通れない課題だろう。大局に目を向けることの重要性をイヤというほど教えてくれる。
 教えられることばかりの内容だが、肩が凝らずに読み通せるから不思議だ。著者の交流の広さにもただただ驚かされる。文系は不得意、漢文の教師には呆れられましたと書いている。現代人とは教養の水準が違うのかも知れない。広く硬派の読書人にも薦めたい好著である。
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5つ星のうち 5.0 新しい学際的分野を開拓せんとする研究者(とその卵)は必読, 2006/8/12
寺田寅彦&中谷宇吉郎ファンとして、本書は非常に楽しく読めました。寺田流の「科学的審美眼」「感性」「哲学」で、生物と物理の間という新しい世界をドンドン切り開いていかれるご様子は、読んでいてワクワクします。今まさに新しい学際的分野を切り開かんとする研究者は、本書を読むと大いに共感出来るのではないでしょうか? (個別の事例は違うでしょうが、物事に取り組む態度が学べます。メタ情報(アナロジー)として、役に立ちそうですょ)
惜しむらくは、前例がないから新しい研究を認められないという【お役人】という壁がいつの世にも何処にでも発生することですね。そんな事例が本書でもやはり出てきます。彼らはきっと"試験勉強"のしすぎ、答えが決まってないと問題に取り組めないんだなぁ。そんなマインドだからやることなすこと「二番煎じ」ばっか。。。そんな【お役人】に、"Progress"(NHK「プロフェッショナル〜仕事の流儀」テーマ曲)に出てくる"ミライ"の定義を教えてやりたい...ミライとは「誰も知らない世界に向かう勇気」だってことを。本書から和田先生にその"ミライ"について教わりました。感謝です!
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5つ星のうち 5.0 珠玉のメッセージ, 2007/8/3
全編にわたって著者の考える生命観、科学観が散りばめられている。新しい学問に挑戦しようとする研究者にとっては珠玉のメッセージになると思う。

生物の仕組みが明らかになったとしても、そのことによってさらに物質に神秘性を感じるようになる。

この科学的思考は僕も深いインパクトをくっらた。
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