メタローグ
並み居る同時代の一流の知性や学生を前に、複数の意見を統御しつつ堂々たる精神分析的訓練を施す、教育者としてのラカン。「無意識は他者のディスクールである」という有名な命題は本講義に見える。彼は『アンチ・オイディプス』を上梓したばかりのドゥルーズを呼び出し、散々自分の弟子たちをこき下ろした後、「私に必要なのは君のような人だ」と語ったという。挙げつらわれたあまたの弟子の中で唯一名前が出なかった人物こそ、本書がその一部である膨大な講義録の編纂を務める、彼の娘婿ミレールである。ミレールは精神分析家でなく哲学者。思想体系の継承をめぐるラカンの目論見がここに垣間見える。(小林浩)
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出版社/著者からの内容紹介
ジャック・ラカンの講義録(セミネール)第2巻.E.A.ポーの『盗まれた手紙』の分析に始まる下巻では,有名な「大文字の他者」の概念が初めて導入され,独自の無意識概念が明らかにされていく.難解で知られるラカンの思想が,オクターヴ・マノーニら弟子たちとのスリリングな応酬のなかで,きわめて明快に語られる.
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