メタローグ
並み居る同時代の一流の知性や学生を前に、複数の意見を統御しつつ堂々たる精神分析的訓練を施す、教育者としてのラカン。「無意識は他者のディスクールである」という有名な命題は本講義に見える。彼は『アンチ・オイディプス』を上梓したばかりのドゥルーズを呼び出し、散々自分の弟子たちをこき下ろした後、「私に必要なのは君のような人だ」と語ったという。挙げつらわれたあまたの弟子の中で唯一名前が出なかった人物こそ、本書がその一部である膨大な講義録の編纂を務める、彼の娘婿ミレールである。ミレールは精神分析家でなく哲学者。思想体系の継承をめぐるラカンの目論見がここに垣間見える。(小林浩)
『ことし読む本いち押しガイド2000』 Copyright© メタローグ. All rights reserved.
出版社/著者からの内容紹介
「フロイトに還れ」を旗印に,ラディカルなフロイト読解を進めたジャック・ラカン.「イルマの注射の夢」「盗まれた手紙」などの有名な分析を通して自我概念の源流を辿る本書では,「無意識は他者のディスクールである」「大文字の他者」など独自の無意識概念を明らかにしていく.難解で知られるラカンの思想が,弟子たちとの豊かな対話の中で鮮やかに浮かび上がるセミネール第2巻.
商品の説明をすべて表示する