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ほんとはこわい「やさしさ社会」 (ちくまプリマー新書)
 
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ほんとはこわい「やさしさ社会」 (ちくまプリマー新書) (新書)

by 森 真一 (著)
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Product Description

内容(「BOOK」データベースより)

「やさしさ」「楽しさ」が無条件に善いとされ、人間関係のルールである現代社会。それがもたらす「しんどさ」「こわさ」をなくし、もっと気楽に生きるための智恵を探る。


著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

森 真一
1962年生まれ。神戸市外国語大学卒業後、関西学院大学社会学部卒業。同大学院社会学研究科博士課程修了。博士(社会学)。現在、皇學館大学文学部コミュニケーション学科教授。専門は、理論社会学、現代社会論、消費社会論。現在は、日本の消費社会を「お客様」社会と捉える研究に挑戦している。「お客様」社会化が接客業の領域を越えて、医療・教育・介護・娯楽の領域にまで広がっていること、およびそれがもたらす暴力などの問題を分析中である(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

Product Details

  • 新書: 175 pages
  • Publisher: 筑摩書房 (2008/01)
  • ISBN-10: 4480687750
  • ISBN-13: 978-4480687753
  • Release Date: 2008/01
  • Product Dimensions: 6.8 x 4.2 x 0.6 inches
  • Average Customer Review: 3.2 out of 5 stars  See all reviews (10 customer reviews)
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11 of 12 people found the following review helpful:
2.0 out of 5 stars おもしろかったけれども。, 2008/9/12
宮崎哲弥による8/17の朝日新聞の書評を読んで、興味を持ちました。

社会学に疎い私にも最後まで興味を持って読むことができました。

「きびしいやさしさ」で解釈することで、優先席での居眠りなどの態度の人のことが少しだけ腑に落ちました。(でも、やはり、そういう態度は感じ悪い気分と感じると思いますけど。)

ただ、唐突にBSE(ウシ海綿状脳症)の話が出てきたのは驚きました。しかも「人類は食人の習慣を経て海綿状脳症に遺伝的に強い人が生き残ってきたから、人の海綿状脳症の人は少ない」というのは、現在までに科学的に証明されている事実とは異なっています。
「やさしいきびしさ」で指摘しておきます。
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4 of 5 people found the following review helpful:
4.0 out of 5 stars ほんとの「やさしさ」とは?, 2009/2/1
By daphnetin (東京) - See all my reviews
(TOP 1000 REVIEWER)   
社会に蔓延し、全方位的かつ無条件に求められる「やさしさ」を、現代的なきびしい
やさしさ(予防的:いま傷つけないように全力を尽くし、その傷つけない行為を
やさしさとする)と旧来よりあった、やさしいきびしさ(治療的:やさしさに
基づき、基本的には相手にきびしく接し、傷つけたなら癒すことをやさしさとする)、
に分けて著者は考察しています。

予防的やさしさでは、「傷つくことはよくないこと。傷つけると治癒は容易ではない」
と考え、傷つくこと(傷つけること)が拡大して意識され、個々人の受け止め方で
異なる「傷」を事前に知ることは至難となり、結果、発言や行動が制限されます。

対して治療的やさしさには、将来を含め相手に良かれと思う行為を中心におこない、
その結果「思いがけず誰かを傷つけてしまったら、これを癒すのがやさしさだ」と
著者は主張します。

更には、現代では人格崇拝に基づく敬意を過大に評価しなければならず、その修復が
過小評価されていること、そして仲間うちでは対等性が保持されるべきであるという
2つの思想が根底にあることに解を求めます。

このような予防的やさしさが若い世代を中心に広がった背景を、日本社会の変遷を
辿りながら探り、「やさしさ社会」がもたらす現象、例えば、腫れものとしての
自己が拡大した「こわいひとびと」、楽しさ至上主義、ネットへの波及、能力開発への
情熱などを解きつつ、社会へ警鐘を鳴らします。

終章の「気楽なやさしさのすすめ」において著者は「やさしさ」のあるべき姿に
一応の方向性を示しますが、これは一義的に決められるものとは考えにくく、
社会や価値観の変化に伴って今後も「やさしさ」は変化を続けると思われます。

本書を通して、著者の主張を固める考察に全面的に同意できない部分はあるものの、
各個が何を次代へ受け継いでいくか、など意識すべき課題に多くの示唆を与えてくれる
書だと思います。
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6 of 10 people found the following review helpful:
3.0 out of 5 stars 「やさしいきびしさ」vs「きびしいやさしさ」の二項対立で押し切るところが、読み物として楽しめる, 2008/8/26
By モワノンプリュ (Japan) - See all my reviews
(TOP 100 REVIEWER)   
 宮崎哲弥が8/17の朝日新聞に、近年の新書ラインナップに「近代的啓蒙への原点回帰」の兆しを見る文章を寄せていて、この本が「社会学領域の白眉」として登場していた。「社会的行動が孕むパラドックスを予め指摘し、弊害を回避する啓蒙」の実践例で、「『やさしさ』が、厳格で酷薄な社会状況を生み出してしまう矛盾とそのメカニズムを明らかにしている」という紹介に惹かれ、早速読んでみた。
 確かに「心」を傷つけたり傷つけられたりすることを過剰なまでに忌避するため、逆に「親切行為」を躊躇したり、他人からの些細な注意に逆上したりする結果がもたらされるという分析は、話として面白い。しかしプリマー新書という制約もあってか、議論の精度には疑問を感じる点も多かった。
 まず引っかかるのは、「現代社会」と「現代日本社会」の区別が曖昧なこと。「はじめに」の2行目から「現代社会」が登場するのだが、次ページでは話はいつの間にか「現代日本社会」に移っている。「現代人の自己」を「うかつに触れればすぐ傷ついてしまう『腫れもの』『こわれもの』、あるいは『爆発物』」(p112)と特徴づける件りでも、こうした自己を抱えた「日本人の大量生産」(p114)を指摘しつつ、その原因探しで参照されるのがウルズラ・ヌーバー『<傷つきやすい子ども>という神話』。
 「やさしさが若者を中心に価値を持ちはじめたのは、一九七〇年前後」(p21)という大平健の観察を紹介するかと思えば、山本七平の「空気」論やルース・ベネディクトの「恥の文化」論も援用されて、時間的なパースペクティヴが明確に浮かび上がってこない。ま、読者としては元々の土壌のあったところに心理学が導入され、著者の言う「きびしいやさしさ」が日本に蔓延したという、いかにもベタなストーリーを読み取りたくなるのだが、著者は口を噤んだままだ。
 あと、「結合定量の法則」を持ち出す件りもあるが(p141)、かなりアヤシイ。
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