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愛国者は信用できるか (講談社現代新書)
 
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愛国者は信用できるか (講談社現代新書) (新書)

by 鈴木 邦男 (著)
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Product Description

出版社 / 著者からの内容紹介

愛国者は偉いか?愛国者は信用できるか!?
三島由紀夫が「愛国心は嫌いだ」といった意味は何だったのか?そして意外にも女帝賛成論だったという事実!新右翼の大物が書き下ろす全く新しい天皇制と国家論!

内容(「BOOK」データベースより)

三島由紀夫は言った「愛国心は嫌いだ」。なぜか!?新右翼の大物が問う「天皇と愛国心」。

Product Details

  • 新書: 197 pages
  • Publisher: 講談社 (2006/5/19)
  • ISBN-10: 4061498428
  • ISBN-13: 978-4061498426
  • Release Date: 2006/5/19
  • Product Dimensions: 6.6 x 4.2 x 0.5 inches
  • Average Customer Review: 4.2 out of 5 stars  See all reviews (16 customer reviews)
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57 of 63 people found the following review helpful:
4.0 out of 5 stars 自己愛と国家愛とを橋渡しするためにも、故郷や社会への愛を叫びたい, 2006/7/17
By yukkiebeer - See all my reviews
(TOP 10 REVIEWER)   
 著者は70年代初頭に右翼団体「一水会」を立ち上げた、その世界の大立者。
 今年は特に教育基本法の改正論議で「愛国心」を盛り込むか否かが盛んに語られましたが、そうした時期にあってタイムリーな出版物といえるでしょう。

 全体的に至極全うな内容だというのが、率直な読後感です。

 国家運営のひとつの装置として天皇が前面に押し出されるようになったきっかけが西郷どんの西南戦争だったというくだりは頷きながら読みました。不平士族をまとめあげていった西郷が持つカリスマ性に立ち向かうため、明治政府が天皇というカリスマを担ぎ上げたというのです。

 さらには、愛国心とは人民の権利を守るという思想のもとに始まったはずのものが、国家に乗っ取られ、やがて利用されていったという歴史的変遷にも触れていますが、これもまた大変興味深く読みました。

 最後に著者は綴ります。
 愛国心とは声高に叫ぶものではなく、「国民一人一人が、心の中に持っていればいい。口に出して言ったら嘘になる。また他人を批判するときの道具になるし、凶器になりやすい。だから、胸の中に秘めておくか、どうしても言う必要がある時は、小声でそっと言ったらいい」と。

 右翼の大物というプロフィールをもつ著者からは、偏狭で教条主義的な論理が展開されるのではないかとおそれていたのですが、そんな私の想像をあざ笑うかのような内容に驚かされました。
 と同時に、この著者にこうした内容の書を執筆させるという出版社の編集センスにも注目したいと思います。
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46 of 51 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars 叫ばない愛国心を, 2006/9/17
 経済のグローバル化が進み、各方面で外国との交流機会が増え、他国との協調が欠かせなくなってきているにもかかわらず、多くの国において、治安問題や外国人労働者問題などで排外的になりがちな状況があります。そんな中で、排外的ナショナリズムとは一線を画した「国の愛し方」を示されています。
 一見平和的で受け入れやすい「愛国」と言う言葉を危険視し、「愛国心」という言葉の押し付けがましさを問題にしているのですが、「国を愛するな」という主張ではありません。「国を思う」とはどういうことなのかが述べられています。

「「愛」は無限定無条件なはずなのに、「愛国心」は自分の国しか愛さない。それどころか、他国とは敵対する、戦争もする。自国の中でも、ちょっと考えが違うと、「非国民!」と言って糾弾し、切り捨てる。」(24ページ)
「愛国心は元々は、自分の住んでいる共同体への愛着、一体感であり、郷土愛だった。それが、民族国家が出来て、「国家」への献身になった。」(184ページ)
「愛国心は国民一人一人が、心の中に持っていればいい。」(192ページ)

 つまり、愛国心の原点である郷土愛を基礎に据えることが必要なのです。暮らしてきた土地への愛着とか、ふるさとへの愛、家族愛などとの関わりの中で、国を思う心を持っていればいいのです。意味もわからずにあの歌を歌ったり、国を愛していることをわざわざ口に出す必要はありません。「言挙げしない」のが日本人の美徳なのです。

 右翼のイメージとはかけ離れた、真摯な姿勢に拍手。

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22 of 25 people found the following review helpful:
4.0 out of 5 stars 旧くて新しい愛国心論, 2006/10/30
「にわか愛国者、アマチュア愛国者、おたく愛国者に、本当の愛国心を教えてやろう」という動機を元に、右翼であり自称日本一の愛国者である著者が日本の歴史や天皇制、そして自らの過去の告白を交えながら愛国心を論じたタイムリーな本である。

「愛」という言葉は、キリスト教をもとにした明治時代につくられた訳語であり、「日本人の情緒的表現の最高のものは、恋であって愛ではない」といった三島由紀夫の言葉をもとに、愛国心という言葉の中身を小気味よく「解体」していく。「上からの愛国心」「下からの愛国心」「愛国心の争奪戦」といった歴史的視点による考察は、なるほど実に理解しやすい。そして各場面で、愛国心やそれにまつわる言説や行動をしっかり複眼的に論じている。「愛国心はならず者の最後の避難場所である」といった著者にすると最も敬遠するべき言葉に対しても、一定の理解を示しながら、そこから言葉の中身を汲み取っていく姿勢は評価するべきであろう。

それにしても、終始一貫しているのは著者の寛容さであり、意見の対立する側からも何かを積極的に学ぼうとする姿勢である。「天皇制抜きの愛国心もあるだろう」として共産党も認めている。つまり必然的に「正論」「諸君!」を代表とする排外主義的愛国心に注文をつける内容となっている。
タブーだった愛国心論争も雪解けし、保守系の専売用語ではなくなった。「愛国心は心の中にもっていればいい」と主張する著者の意見に合わせて、この本を読んで、暇があればひとりひとりがこっそりと「愛国」とは何かをぼんやり考えれば、そこに何かしら新しい発見がでてくるかもしれない。
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