手持ち花火をきれいに撮るコツ・おすすめカメラ

誰でもすぐに実践できる、一眼レフ、ミラーレス一眼を使った花火の撮り方をご紹介

夏の風物詩、「花火」。大きな打ち上げ花火もいいけれど、家庭で手軽に楽しめる手持ち花火も楽しいもの。
今回は、写真家 鈴木知子さんによる手持ち花火の撮り方をご紹介。夏の思い出になるようなとっておきの1枚を残してみてはいかが?

写真家:鈴木 知子

フリーランスで活動するフォトグラファー。普段は広告写真をはじめ、雑誌への作品提供、セミナー講師、写真書籍執筆なども行っている。
得意ジャンルはスナップ。花から人物まで幅広い被写体を作品にしている。
ブログでも随時作品を更新中 「すずちゃんのカメラ!かめら!camera!」
http://suzucamera.exblog.jp/

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撮影に必要な機材

花火の撮影で最も難しいのは、夜の暗い場所で撮影をすると、シャッタースピードが遅くなり、手ぶれをしてしまうこと。
撮影時は、三脚を使ってカメラをしっかり固定するのがポイントです。さらにしっかりと準備するなら、カメラを遠隔で操作できるリモートスイッチ(リモートレリーズ)があると心強いです。
また、暗い所ではピントを合わせるのが難しくなります。懐中電灯などライトを用意しておくとよいですね。手軽なものではスマホのフラッシュが光るアプリです。画面が明るく点灯するものなど、色々なアプリがあるので探してみてくださいね。三脚なしで撮影をする場合は、ISO感度を高く設定します。

花火、カメラのほかには三脚とリモートスイッチ、懐中電灯があると便利。

カメラはどんなものを選べばよいの?

新たに買うならば、やはり一眼レフカメラミラーレス一眼をおすすめします。レンズの交換もできますし、外部ストロボなどのアクセサリーも充実しています。
手持ち花火だけでなく、華やかな打ち上げ花火の撮影も楽しめますよ。
コンパクトデジタルカメラでも花火を撮ることはできますが、表現の幅に制限があります。

すでに一眼レフカメラミラーレス一眼を持っているなら、標準ズームレンズを使うのがおすすめ。ただし花火の撮影はある程度離れないと危険なので、花火をアップでとらえたい場合は望遠レンズが必要になります。背景も大きくぼけるので、幻想的な雰囲気で撮ることができますよ。

花火撮影におすすめのカメラ・撮影機材

ストロボなしで撮影

ストロボ内蔵のカメラの場合、まわりが暗いため自動でストロボが発光してしまいます。花火をメインで撮るならば、発光禁止に設定しておきましょう。その場の雰囲気をそのまま写すことができます。

 

撮影モードは絞り優先モードに設定し、できるだけ小さめの数値(開放値)にしましょう。
ただし絞りを小さな数値にすると、ピントの深さが浅くなり前後がぼけやすくなります。
そのため慎重にピントを合わせる必要があります。暗い場所では懐中電灯などを使って、花火の位置にしっかりとピントを合わせるようにしてください。

少し風が強かったのでISO400に設定し、F4、1/2秒、焦点距離70mmで撮影しました。撮影するポジションは、花火の煙の影響を受けない風上がベスト。

花火の種類によって雰囲気が変わる

花火によっては煙が少ないものがあります。線香花火も煙が少ないので、写真に撮りやすい花火といえます。色の違いもあるので、いろいろな花火で撮影を試してみてください。ホワイトバランスの設定はオートで問題ありませんが、花火や画面全体の色を見ながら、白熱灯などに変えてみてもよいですね。

F5.6・ISO100・1/15秒・焦点距離46mm

ホワイトバランス オート F5.6・ISO100・1/8秒・焦点距離46mm

ホワイトバランス 白熱灯 F5.6・ISO100・1/8秒・焦点距離46mm

花火と人物を一緒に写す

ストロボを使えば人物はハッキリと写せますが、花火の輝きにも光があたるので雰囲気は損なわれてしまいます。
できればノンストロボで挑戦していただきたい!花火と人物を一緒に写す時は、花火と顔の位置が近い方が明るく撮れるので、花火は高めにもってもらうようにしましょう。
座ってもらう方が花火の距離も近づき、撮りやすいはずです。シャッタースピードが遅いと人物がぶれてしまうリスクはありますが、多少のぶれならば臨場感があり気にならないはずです。

F8・ISO400・1/4秒・焦点距離46mm

アップで撮ると儚げな美しさ

線香花火などは、できるだけ近づいてアップで撮るようにしましょう。小さな火花が、とても美しいですよ。
シャッタースピードは1/2秒で撮影。シャッタースピードを短くすると、火花が少なくなってしまい寂しげな印象になってしまいます。
花火は最初と中間、最後と火花の様子が変わります。状況に応じて設定を変えるとよいですね。
また手持ち花火は、短時間で終わってしまいます。火花が出たら連続してシャッターを切るようにしてください。

F4・ISO400・1/2秒・焦点距離70mm

F4・ISO400・1/2秒・焦点距離70mm

メモリーカードの書き込み速度をチェック

連写モードで撮影する際に、データをメモリーカードに書き込む速度はとても重要です。
書き込みスピードが遅いと連続撮影ができなくなり、ベストなタイミングを逃してしまうかもしれません。

 

 

選ぶポイントはカードの最高速度です。カードにある○○MB/sと書いてある数字の部分に注目しましょう
数字が高いほど高速になります。最低でも45MB/秒以上のSDカードをおすすめします。

F4・ISO400・1/2秒・焦点距離70mm

花火で模様を描く

スローシャッターで撮影をすれば、花火で描いた文字を写すことができます。最低でも1秒よりも長く設定するようにしましょう。
遅いシャッタースピードでは顔や身体がぶれてしまいますが、できるだけ手だけを動かしてもらうようにしましょう。
ただしストロボをつかって撮影すれば、人物の動きも止めることができますよ。
シャッタースピードは露出も関係してきます。花火の明るさ、まわりの状況によって最適なシャッタースピードが異なりますので、色々と試してみてくださいね。

F8・ISO100・3秒・焦点距離43mm

打ち上げ花火で試したい「黒うちわ」

花火大会でもきれいな1枚を撮影したい!という方に、とっておきのワザをご紹介します。

 

団扇を黒く塗る、または黒い紙を貼っておくと花火撮影の便利アイテムになるんですよ。
打ち上げ花火では、シャッタースピードをバルブに設定しておきます。バルブはシャッターボタンを押している間中、シャッターが開く機能のことで「B」や「BULB」などと表示されます。

シャッターボタンを押し、シャッターを開きっぱなしにします。花火の打ち上げ数が少ないときは、団扇でレンズ前をふさいでおき、また花火があがったときに団扇をはずします。この作業の間、シャッターはずっと開いた状態です。これを繰り返すことで、複数の花火が一枚の画像に写ります。

F16・ISO100・BULB・焦点距離78mm

F16・ISO100・BULB・焦点距離116mm

手持ち花火の撮影におすすめリモコン・レリーズ