第2期スコーピオンズが送り出したジャーマンメタルの最高傑作です。グループとしては通算4枚目。1977年発売。メンバーはリードギターにウルリッヒ・ジョン・ロートを据え徹頭徹尾ハードな音に終始しています。なかでもオープニングの「Pictured Life」のイントロのあまりの美しさに度肝を抜かれた人も多かったのではないでしょうか。ウリのギターテクニックはこの時期にすでに完成期を迎え、クラウス・マイネのヴォーカルも冴えわたっていただけに、個人的にはバンドの最高傑作だと思います。しかしながら、ルドルフ・シェンカーをはじめ他のメンバーは完全に蚊帳の外に追いやられてしまった感がありありと伺えます。それだけこの二人の力量が突出しているということなのです。
表題曲の「ヴァージン・キラー」での鬼気迫るウリの暴力的なフレーズは、後世に語り次がれるほどの傑作でしょう。ただし「ヘル・キャット」と「ポーラー・ナイト」ではウリがヴォーカルをとっていますが、いかんせん声量が貧弱で、せっかくの名曲が台無しに。あえて重箱のスミをつつくとこの点だけが珠にキズです。
少女のヌード写真を使ったジャケットとアルバムタイトルとの相関から、発売当初から物議をかもし、ヨーロッパでは発禁処分に。したがってメンバーが写っている何の変哲のないジャケットに差し替えられて流通していました。オリジナルジャケットで出回っていたのは、日本をはじめわずかな国のみという状況がいまなお続いています。つい最近になって、廉価盤で再発売されましたが、やはり国内盤はオリジナルデザインを使用しています。欧米では、宗教的な倫理観が背景にあってこうしたことについてはかなり厳格なようですが、よろず神のわが国では寛容なようです。