登録情報
|
ハーンの演奏には崇高さと節度がある。そのため、「モダン」な響きとヴィブラートにもかかわらず、サウンドはクラシカルで自然な清潔さを感じさせる。これとは対照的に、オーケストラのサウンドは美しいがあきれるほどに派手で、どうにも場違いな感じだ。が、2人の優秀な共演者とハーンの息はぴったりで、音色もスタイルも相性抜群。比較的なじみの薄い曲である「オーボエとヴァイオリンのための協奏曲」は、とりわけ見事な演奏となった。
音楽に対する真摯で思慮深い取り組み方とは裏腹に、残念ながらハーンは「指がついていく限り速く弾く」という今日の演奏家たちのトレンド(おそらくジェット時代を反映したもの)に流されてしまっている。速い楽章はものすごいスピードで演奏されるため、楽曲の持つ優雅さ、品格、魅力が台無しになり、わざとらしいアクセントや、攻撃的でやたらと気ぜわしい弾き方ばかりが目立ってしまう。品位に欠ける演奏家ならば、単に器用さを誇示したいだけと思われかねないところだ。しかし、緩徐楽章になると、ハーンの音楽性、表現力、バッハに対する思い入れ(ソニーから無伴奏ヴァイオリン曲集『Hilary Hahn Plays Bach』もリリースしている)がハッキリと現れる。穏かでゆったりとした演奏は、音形を注意深く描き出しており、豊かな情感をたたえ、どこまでも美しい。(Edith Eisler, Amazon.com)
|
あなたの意見や感想を教えてください:
|
||||||||||||||||||||||
|
最も参考になったカスタマーレビュー
15 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
参加型聴衆,
By vo - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: Violin Concertos (CD)
ベルリンフィルとの来日で話題となり、2001年のリサイタルでは完成度の高いパフォーマンスを披露してくれたヒラリー・ハーン。 ライナーノートにはいつも彼女自身のコメントがあり、そこからは自らの作品に対する真摯な姿勢がうかがえる。本ディスクにはバッハの魅力 についてのコメントがあったが、ヒラリー・ハーンが同世代の、あるいは近い世代の演奏家と一線をかくす理由の一つに、音楽を通じた聴衆とのコミュニケーション能力にずばぬけて秀でているということがあるだろう。演奏家として、聴衆を惹き込むという力は、20世紀末からの、いわばコンテンポラリー・パフォーマーに求められる力である。 ただテクニックに長けるのみならず、演奏家の内に秘められた作品にたいする純粋な気持ちが演奏に現れている。音が明確に示されている演奏である。聴衆にとっては透明性の高い、わかりやすい演奏だとはいえないだろうか。 本年度のレコード芸術誌でなにかしらの賞を取るのではないか、それほど良いディスクであると思われる。
20 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
力強い,
By
レビュー対象商品: Violin Concertos (Hybr) (Ms) (CD)
とても力強くて迫力のあるバイオリンの音色に引き込まれること間違い無しです。また、通常版よりもSACDハイブリット版の方がSACD対応機器で再生するのはもちろん、通常のCDプレイヤーでも若干高音質(きれい)に聞こえる様に感じました。
4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
これぞ女性ヴァイオリニストのバッハ・ヴァイオリン協奏曲集,
By
レビュー対象商品: Violin Concertos (CD)
バッハの音楽を聴きたくなるときがある。特にヴァイオリン協奏曲第2番はその一つ。このCDには全3曲のヴァイオリン協奏曲とオーボエとヴァイオリンのための協奏曲が収まっている。このヴァイオリン協奏曲集を演奏する女性ヴァイオリニストはムターほか意外と少ない。ハーン、演奏時20歳台前半にもかかわらず完成度の高い演奏である。 特にヴァイオリン協奏曲第2番第2楽章での演奏はゆったりした落ち着いた演奏でハーンの持ち味が出ている。
あなたの意見や感想を教えてください: 自分のレビューを作成する
|
最近のカスタマーレビュー |
|
この商品のクチコミ一覧
クチコミを検索
|
関連するクチコミ一覧
|
|
|
|