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UNIXという考え方―その設計思想と哲学
 
 

UNIXという考え方―その設計思想と哲学 [単行本]

Mike Gancarz , 芳尾 桂
5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (16件のカスタマーレビュー)
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UNIX系のOSは世界で広く使われている。UNIX、Linux、FreeBSD、Solarisなど、商用、非商用を問わず最も普及したOSのひとつであろう。そしてこのOSは30年にわたって使用され続けているものでもある。なぜこれほど長い間使われてきたのか? その秘密はUNIXに込められた数々の哲学や思想が握っている。

そもそもUNIXはMulticsという巨大なOSの開発から生まれたものだ。あまりに巨大なMulticsはその複雑さゆえに開発は遅々として進まず、その反省からケン・トンプソンが作ったのがUNIXの初めとされる。その後デニス・リッチーら多数の開発者が携わり、UNIXは発展した。本書はこのUNIXに込められた「思想と哲学」を抽出し、数々のエピソードとともにUNIXの特徴を浮き彫りにしていく。

たとえば本書で述べられているUNIXの発想のひとつとして「過度の対話式インタフェースを避ける」というものがある。UNIXのシステムは初心者には「不親切」なつくり、つまり親切な対話式のインタフェースはほとんどなく、ユーザーがコマンドを実行しようとするときはオプションをつける形をとっている。この形式はオプションをいちいち覚えねばならず、初心者に決してやさしくない。しかしこれはプログラムを小さく単純なものにし、他のプログラムとの結合性を高くする。そして結果としてUNIXのスケーラビリティと移植性の高さを支えることになっているのだ。このような形式で本書では9つの定理と10の小定理を掲げ、UNIXが何を重視し、何を犠牲にしてきたのかを明快に解説している。

最終章にはMS-DOSなどほかのOSの思想も紹介されている。UNIXの思想が他のOSとどう違うかをはっきり知ることになるだろう。UNIXの本質を理解するうえで、UNIX信者もUNIX初心者にとっても有用な1冊だ。(斎藤牧人)

内容(「BOOK」データベースより)

UNIXは『OS』ではない。それは『考え方』である。誕生から30年を経て今もなお第一線で使われる古くて新しいOS、UNIXの秘密を解き明かす。

登録情報

  • 単行本: 148ページ
  • 出版社: オーム社 (2001/02)
  • ISBN-10: 4274064069
  • ISBN-13: 978-4274064067
  • 発売日: 2001/02
  • 商品の寸法: 21 x 14.8 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (16件のカスタマーレビュー)
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5つ星のうち 4.0 UNIX is beautiful, 2002/1/13
レビュー対象商品: UNIXという考え方―その設計思想と哲学 (単行本)
 Small is beautiful これがUNIXの設計思想だ。これはフォルクスワーゲンが世界に売り出したときのコピーだそうだが、なかなかおもしろい考えだ。基本的にこのOSは小さなプログラムをいくつか組み合わせることで素早くアプリケーションを走らせる、合理的なOSだ。シンプルだからこそ早く作れる。小さいからこそ素早く未来に対応できる。いくつかのプログラムに分割できるから、悪いところをすぐに直せる。多機能主義の弊害は確かにうなずける。「一つのプログラムには一つのことをうまくやらせる」とは魅力的な言葉だ。
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30 人中、27人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 むしろUNIXが苦手な人に, 2007/4/25
By 
レビュー対象商品: UNIXという考え方―その設計思想と哲学 (単行本)
白状しよう。私はUNIXがキライだ。

あの判りにくくて覚えにくいコマンド体系はなんだ?

やれBSD系だの、V7系だの、大同につけず、小異に拘るUNIXファン達が理解できない。

いざ使おうととすると、「それをやるならツールは自分で作ってね」と言う感じで

ユーザーに高いスキルを求める文化も、とっつき難さを感じさせる。

昔私が使っていたDECのVMSは、実に素晴らしかった。

実に見事に統一されたコマンド体系、判りやすいヘルプ、充実したツール類、などなど。

UNIXなんて、「みんなが使っている」こと以外に

いったい何が良いんだろう????

などと思っていたUNIX嫌いの私にも、この本は実に興味深く読めた。

なるほど。これだけ普及したのにはそれなりの理由があったわけだ。

まずはこの本のタイトルに注目。

日本語訳は「・・の考え方」などと言う無味乾燥な訳になっているが、

原題は「The Unix Philosophy」、つまり「UNIXの思想/哲学」なのだ。

この「思想/哲学」と言うタイトルが表すとおり、

多くのユーザーをUnixに惹き付けたのは、

UNIX自体の造り(実体)ではなく、その背後にある「思想/哲学」だった。

つまり、その思想/哲学に共感すれば、部品を継ぎ足すもよし、

改変するもよし、さあ皆で一緒に使いましょう、作りましょう、

と言った感じで実はハードルが低い。

さらに、Unixが生まれて普及するまでの上記の「思想/哲学」は、

現代の情報システムで使われるUnixには全く当てはまらないことも興味深い。

今ではUnixはハイエンドシステムで使われるために、

一部企業の管理下に置かれ、一般のユーザーは手出しできない。

正確な定義からするとUnixとは言えない「Linux」が、

初期のUnixの思想/哲学の一番の継承者になっているのも皮肉なことだ。
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22 人中、19人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 実用書ではなく思想書・哲学書に近い, 2002/10/23
By カスタマー
レビュー対象商品: UNIXという考え方―その設計思想と哲学 (単行本)
Unixにどっぷりつかっている人向けの本だと思う。実用書ではないので、すぐ役に立つノウハウを欲している人にはあまり役に立たないだろう。薄い本なので手軽に読めるが、その内容は、書籍としては他に類がないものだ。ひとつ残念なのは、「実際にUnix環境でプログラミングをしてみないと、この本が本当に伝えたいところはわからないかもしれない」ということだ。
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