仕事上の必要があって、Twitterについてざっと調べるなかで手に取った。
本書の著者はTwitterでコンファレンスの実況中継を創始した津田氏。tsudaる、という言葉になっているそうだ。
はじめは著者自身もTwitterに懐疑的だったそうだが、いまでは日本のTwitterコミュニティを牽引する存在である。だから、なぜTwitterがおもしろいのか、はまる人が増えているのか、という社会学的考察は良く書かれている。
一方で、ビジネスユースについては、いくつかの成功例は紹介されているものの、企業のあり方やビジネスモデルを大きく変えるほどの力は感じない。ジャーナリストや政治家、スポーツ選手、ミュージシャンなどにとっては、つぶやくことで本やCDが売れたり、人気が高まったりというメリットはあるだろうが、一般のビジネスマンが、仕事上のツールとしてTwitterを使うメリットはよくわからなかった。
本書を読む限りでは、Twitterは、ビジネスではなく、個人としての人間存在そのものに強く働きかけるもののようだ。著者の津田氏も、Twitterを始めた頃は2、3分に一回チェックをするようになって仕事がまったくはかどらない状態に陥ってしまったそうだ。
「ツイッターのヘビーユーザが増えている理由を理解するには、そうしたツイッターの持つ中毒性がどこからきているのか押さえておく必要があるだろう」p43
ということで、筆者の現時点での感想は、Twitterはネットショッピングやネット決済のように社会全体の仕組みを変える有益で素晴らしいもの、というよりも、一部のネットジャンキーのための新手のおもちゃ、もしくは有名人のための自己実現ツール、といった懐疑を拭えない。
とはいえ、Twitterを理解する上でとても参考になる本ではある。