だが、それはすべて間違いだとしたら?
心理学者のリチャード・E・ニスベットがアメリカ人の生徒に、アニメーションの水中のシーンを見せたところ、生徒たちは小さな魚の中に混ざって泳いでいる大きな魚に一斉に注目した。ところが同じアニメ―ションを日本人の生徒に見せたところ、生徒たちは背景に注目したという。この異なった「ものの見方」こそ、西洋人と東アジア人の根底にある認識力の違いだ。著者のニスベット教授によれば「世界に対する考え方――見方さえも――が今日地域によって異なるのは、生態、社会構造、世界観、そして古代ギリシャや中国から現代にいたるまで残存する教育制度の違いに原因がある」という。その結果、東アジア人の考え方は「全体論的」――知覚可能な範囲を総括的にとらえ、その範囲内の物事や出来事を関連付けていく――になった。東アジア人の物の考え方は、西洋人の推論ほど範疇(はんちゅう)だとか形式論理学に依存しない。これは本質的にいえば、相対する考え方の「中道」を求める弁証法だといえる。それに対して、特に目立つものや人に注目して、その特質をつかんで範疇分けをし、さらに形式的な論理のルールをあてはめてその行動を理解しようとするのが、西洋人のものの考え方だ。
『The Geography of Thought』の内容は、ニスベット教授の、文化心理学においては草分け的といえる国際調査を裏付けるものだ。一連の比較研究は厳密で説得力があり、またその結果は読者をアッと言わせる。本書は次のような質問にも答えてくれている。たとえば、
風水から形而上学、比較言語学から経済史にいたるまで、アリストテレスの子どもたち(西洋人)の考え方と孔子の子孫(東アジア人)の考え方との間には、大きな隔たりがある。異文化の理解と協力がこれまで以上に重要視されている現代において、本書はその隔たりへの道を示す地図と、それぞれの文化を結ぶ掛け橋の青写真の両方を、提示してくれている。(Book Description) --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。
At a moment in history when the need for cross-cultural understanding and collaboration have never been more important, The Geography of Thought offers both a map to that gulf and a blueprint for a bridge that might be able to span it.
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