此の本は、2010年12月中旬のタイム誌のBOOKSで知りました。私は昭和5年8月生まれの産婦人科開業医。昭和30年に九大を卒業。今、4月11日読了しました。文章は読みやすい。4000年に亘る癌治療の歴史と変遷、治療薬の発達とそれに関わった先人達の激しい闘志・失意・成功などそれぞれのエピソードは感動もの。癌治療の今日までの歴史を知る上では最良と確信。お急ぎの方は、467pからの、女性心理学者Germaine Berneの闘病記を読むことを勧めます。それだけで、此の本の全貌が分かるような気がしているからです。遺伝子探索・使われた抗癌剤の種類・患者本人の外的・内的環境変化などが著者が担当医として謙虚な態度で書かれていたことにいたく感動。283pのMarshallが自らピロリ菌を飲んで胃ガンとの関連性を証明した、その勇気と熱意にビックリ。286pにあった、Lady,have you been "Paptized"?には思わずわが膝を叩いて喜んだ。絶妙のシャレノ効いたパンチに感嘆。但し456pにあげられたエストロゲンと乳ガンとの関連性は2000年の英国でのもので、黄体ハルモンも同時に使われている。それでも、エストロゲン単独使用は乳ガンを引き起こすと見るべきと著者は言っている。しかしエストロゲンの投与法・その種別については触れていない。最終の謝辞では50人はあったかと思われるレビュウ者もそのことには気づいていないのだろうか?非経口的エストロゲンでは骨粗鬆予防・代謝改善・心血管保護上極めて有効と最近強調され始めています。此を読んでエストロゲン悪が定着しないかと心配しているところです。