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The COMMANDING HEIGHTS: THE BATTLE BETWEEN GOVERNMENT AND THE MARKETPLACE THAT IS REMAKING THE MODERN WORLD
 
 

The COMMANDING HEIGHTS: THE BATTLE BETWEEN GOVERNMENT AND THE MARKETPLACE THAT IS REMAKING THE MODERN WORLD [ペーパーバック]

Daniel Yergin , Joseph Stanislaw
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (14件のカスタマーレビュー)

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日経ビジネス

世界は市場主義へ 生身の人間主役に2世紀を語る書
原題を"The Commanding Height"(管制高地)という。経済全体を支配する根幹を指す表現で、1922年、共産主義インターナショナル第4回大会において、かのレーニンが用いたのを嚆矢こうしとする。

管制高地を国家が握ることこそが最も重要だと、レーニンは言った。だが、今日、ソビエト連邦は消失し、ロシアの大地は市場経済の大波に晒さらされている。

20世紀とは管制高地をめぐる国家と市場の攻防の歴史だった。2人のスーパーライター(ヤーギンは英国ケンブリッジ・エネルギー研究所会長でピュリツァー賞受賞者。スタニスローは同研究所所長)が、この間の壮大なドラマに真っ向から取り組んだ成果が本書である。

国家から市場への時代のうねりを体現していたというモスクワ郊外の屋外市場を起点に、彼らの視点と足跡は現代を形成する世界のすべてに及んでいく。混合経済で戦後の疲弊から脱出したヨーロッパ諸国は、やがて市場を重視した連邦への道を突き進むことになった。建国の理念を大恐慌によって打ち砕かれたアメリカは、再び徹底した市場主義を取り戻し、いまや絶頂にある。そしてロシア・東欧は、中国は、インドは、そして日本は──。

膨大な文献と現地取材の積み重ねが、著者らの目指した野望を完遂させた。地域や歴史的段階別に構成された全13章の内容はそれぞれに充実し、互いに関連しあって、優れた歴史書を読むことの喜びを感じさせてくれる。

それでいて主要なプレーヤーは国家でも大企業でもない。この種の書物には珍しく、生身の人間たちの群像と彼らの思想、考え方に焦点が合わされていて、このことがまた、本書を深みのあるものに仕上げているようだ。

個人的には第9章「ルールにのっとったゲーム──中南米の新しい潮流」に強く引かれた。たとえばチリの項で、「なんとも皮肉なのは、国の役割を最小限にまで縮小すべきだとする経済理論に基づく政策を遂行するのに、軍事独裁政権の力を使ったことである」などという記述には、経済学以前に、社会の本質を見据える哲学が込められている。

本書は市場主義に向かう世界の現状を基本的に肯定しているが、それを絶対視する愚からは最も遠い位置にある。公正さが保たれるか、文化のアイデンティティーが維持できるかなど、市場経済への信認を決定する要件が最終章で挙げられているが、まったく同感だ。

どんなスタンスの読者にとっても、ものすごく面白い。ビジネスマン必読、と声を大にして叫びたい。

(ジャーナリスト 斎藤 貴男)
(日経ビジネス1999/1/25号 Copyright©日経BP社.All rights reserved.)
--このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

内容説明

Drawing on interviews with heads of state and CEOs worldwide, The Commanding Heights is a revealing, in-depth investigation of how the upheavals of the last 20 years -- including China's entrance into world markets and increased deregulation and privatization -- have radically transformed our world and what these changes portend for the future.

登録情報

  • ペーパーバック: 464ページ
  • 出版社: Free Press; Touchstone ed版 (1999/2/23)
  • 言語 英語, 英語, 英語
  • ISBN-10: 0684848112
  • ISBN-13: 978-0684848112
  • 発売日: 1999/2/23
  • 商品の寸法: 22.9 x 15.5 x 3 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (14件のカスタマーレビュー)
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By カスタマー
形式:文庫
世界経済・歴史を広くカバーしながら
「市場と国家」という、すばらしい切り口で
描き切っている。
読者に考え方を教える良書である。
この本を入り口にして、政治・経済領域への興味が
大きく広がった。
このレビューは参考になりましたか?
4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
原題はcommanding height(管制高地)。管制高地とは、20世紀、とりわけ1930年代以降、各国にさまざまな形で埋め込まれた国家主義的規制や介入の総称である。混合経済、社会主義経済、開発主義などのレジュームによる、市場への介入、重要産業の国有化、等々である。上巻では、二大戦以降の大陸ヨーロッパの混合経済システム、米国のニューディール改革の登場、第三世界の開発主義体制という、各々国有化、規制型、また国家による市場への系統的介入による輸出主導型経済と、それぞれのcommanding heightが描かれていく。さらに、サッチャリズム、東欧崩壊、アジアの虎の台頭、中国の市場経済化という、今日の新自由主義グローバリゼーションへの軌跡が描かれ、下巻へと続く。
下巻では、ラテンアメリカ、ソ連、欧州、そしてアメリカ。確かに、「非効率」な国家運営は、世界でのきなみ、民営化されていった。政府はガバメントからガバナンスに移行した。
だが現在、左派政権が席巻するラテンアメリカでは、ふたたび管制高地がきずかれつつある。決してもとにもどることはないとはおもうが、著者らが予想した以上に、市場の経済的・環境的不公正が露呈してきていること、地域的に埋め込まれていた「金融危機」=恐慌がかつてのようにグローバルに発生しかねいない現状では、21世紀も、当面、市場対国家(福祉国家)との綱引きはつづきそうである。
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10 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
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