かつて佐野元春というアーティストがリリースする作品には必ず、「with the Heartland]というクレジットが冠されていた。彼の音楽に惚れ込み、集い、苦楽を共にして来た仲間達への彼なりの感謝と敬愛の証なのだろう。実際、彼等ほど的確に佐野の魅力を引き出し、余すところなく表現してくれるバンドは当時は他にはあり得なかった。
The Heartland。それゆえこの名前を聞くたびに、ファンである我々は鳥肌が立つほど興奮し、そして、懐かしむ。成熟を極めるホーボー・キング・バンドも素晴らしいが、若々しく爆発的なハートランドもまた、時代を超えて魅力的なのだ。
これはそんなThe Heartlandのために佐野が企画し、ファンの手許に届けられたライブアルバムだ。
'83から'94までの数限りないライブ音源の中から、彼等がバックを務め、もはや頂点を極めているともいえる至高の37曲を収録。
このアルバムを聞き終わった後、誰もがこう思う。
元春は、ライブ盤を聴かなきゃ絶対にダメだ、と。
ぜひ聴いてほしい。なによりあなたが初めて耳にした佐野元春の音楽は、おそらく彼等がバックバンドを務めていた時代のものなのだから。
「インディビジュアリスト」が初期バージョンで収録されているのもオールドファンにはうれしいかも。激しいぞ!