基本的には、過去に出版された単行本の表紙の絵などからセレクトされています。なのでもちろん「地獄変」「蔵六の奇病」「恐怖のモンスター」関連など素晴らしい絵もたくさん見れるのですが、他にもっと載せるべき絵があるのでは…と思わせられるものも多い。
特に、「地獄少女」の漫画原稿にパソコンで軽く加工・着色したような絵が何枚も入ってるのは、どうかと思いました。あと紙質もあまり良くないです。せっかくの画集なのだから、もうちょっと頑張って作って欲しかったというのが正直なところです。
自分の大好きな、ひばり書房版「赤い蛇」の表紙絵が載ってたのは嬉しかったです。あと「女とトカゲ」という絵が官能的で凄く気に入りました。表紙と裏表紙の見返し部分に、今までに出た単行本の表紙がモノクロで大量に掲載されてます。英語圏アジア圏問わず、世界各国でこんなに本が出てるんだと驚きました。
巻末に収録されている漫画作品「人魚残影」、「赤い実」、「雪の華」の3本は、どれも質が高いものばかりです。絵も丁寧でとても美しい。「人魚残影」は、「サーカス綺譚」のような妖怪による見世物小屋が舞台で、少年と人魚少女とのふれ合いを描いた切なく幻想的な逸品。「赤い実」は残酷な童話といった趣で、余韻が後を引く感じがいい。「雪の華」は、雪女モノです。この3本に免じて、☆1つオマケしておきました。