ペーター・マークさんとイタリアRAIのオケ2団体によるチャイコフスキー・アルバムです。カタログ番号:43037-2
収録内容は以下の通り。
チャイコフスキー:
1〜4.交響曲第5番ホ短調 Op.64 15:36 / 13:23 / 5:58 / 9:42
ローマRAI響 1967年3月15日 ローマでのライヴ録音(ステレオ)
5〜16.「くるみ割り人形」より 34:18
ヴォーチ・ビアンケ「マニフィカト」合唱団
トリノRAI響 1982年2月4日 トリノでのライヴ録音(ステレオ)
指揮:ペーター・マーク
一歩一歩踏みしめるような、しかし淡々と音を刻む交響曲の冒頭を聴いたときに「この演奏はアッサリ?」と想像したのですが予想は見事に裏切られ、作曲者の西欧への憧憬を感じさせる洗練されたロマンティシズムを、時に過多と感じるほど情感豊かに描いていると思います。ただ、音楽は濃厚ではあるのですが伸びたり縮んだりしてグニョグニョとした感じを受け、私は何となく収まりが悪いというか気持ち悪い感覚になりました。第4楽章は100小節程のカットあり(当時は慣習的にそこそこあったらしいですね)。
録音は1967年としては悪くないですがやや痩せ気味か(弦は特に)。RAIのオケが出す音も痩せ気味なので時に貧弱に聴こえる事もありました。
《くるみ割り人形》は組曲版とは違う選曲で女声合唱入り。演奏は交響曲と同傾向で少し刻んだパッセージでリズムをまず整え、その上で流麗な旋律を伸縮自在に奏でるといった印象です。時に肥大したり細やかになったりと表情の大きな音楽。しかし交響曲で感じた違和感はそれほどなく滔々と流れる音楽にそこそこ身を委ねる事ができました。しかしRAIのオケはどこも金管がハラハラさせられますね。どちらも拍手入り。
私の音楽趣向が変わってしまって、こういうむせ返るほど濃密で起伏の激しい演奏を受け入れ難くなってしまったからなのでしょう。個人的には星2つくらいの感想なのですが、一般的には星4つくらいでしょうか?