英シャンドスによるプロコフィエフ没後50年企画ものの一つ。
プロコフィエフのバレエ音楽となると1「道化師」(1920)、2「はがねの踊り」(1925)、3「放蕩息子」(1929)、4「ボリステネスの岸辺で」(1930)、5「ロメオとジュリエット」(1935)、6「シンデレラ」(1944)、7「石の花」(1950)の7作となる。1~4がパリ時代、5~7がソ連復帰後の作品だ。
そのうち、プロコフィエフの三大バレエとなると、やはりソ連時代の3作品、「ロメオとジュリエット」、「シンデレラ」、そしてこの「石の花」となるだろう。
しかし、プロコフィエフ最期のバレエ音楽「石の花」の全曲盤となると、かつてアシュケナージのものがあっただけ。
それを入手しそこねたので本盤のリリースは筆者にとってもありがたかった。
聴いてみると、なぜ全曲盤どころか抜粋盤もほとんどないんだろう?と首を傾げざるをえない美しい曲である。
確かに、強いインパクトを持った曲は少ないかもしれない。
しかし、特に後半は伊福部昭のような日本的な響きがして面白いし、ハープと打楽器のかもし出す雰囲気も面白い。
木管のかもし出す不気味さもとてもいい。
また第3幕にはスケールの大きな曲が多く、多彩な変わり身を堪能できる。
ウラル民謡などももちいた叙情性はここでもしっかり息づいている。
BBCフィルは一流オケに比べるとやや薄味だが、悪くはない。ノセダの好ドライヴの下、チャーミングな演奏を展開している。
曲を知るのにも絶好の録音を歓迎したい。