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22 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
「かかわり」の社会学,
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レビュー対象商品: SQ “かかわり”の知能指数 (単行本(ソフトカバー))
内容は商品の概要紹介のとおり。「幸福感を生み出す他者への貢献」について、震災と意識調査(第1章)、戦後史(第2章)、現代社会(第3章)、2020年までの未来像(第4章)を題材に論じている。 未来社会への提言というと、どこかで聞いたような当たり前の議論か憶測ばかりのトンデモ論が目立つなか、 たとえば以下のような、具体的かつ工夫によっては実現できなくもなさそうな提案は興味深く、また説得力があった。 ●「各人の個室は最低限の広さで、家族で過ごすリビングが大きな面積を占める家」 (リビングの中央に電源を配置して、住人はリビングの中心に向かって座る)を作ることで、 「個室からではなく、リビングから個々の家族が外につながる、でも同じ場所を共有」することが可能になる。 ●「人の滞留が起きるような場所を間に用意し、そこを通過しないとたどり着けないといった仕掛け」のある通勤ルートの設計。 ●「住む場所も商業施設も、そして職場も学校も、できる限り近づけてしまう」ことで、 「見慣れた他人を生活の中に増や」せば、「ほんとうに「いざ」というときの助けになる」。 全体的にとても平易な文章でわかりやすく、著者の本を読んだことのない人や、 何か入門書的な社会学の本を読みたい人にはお勧めできる。 が、これまでの著作と日本語の使い方や文章の難易度があまりに異なるため、 これは編集者の意向が過分に反映されているなぁ…と思っていたら、構成をライターの速水健朗氏が手掛けていた。 ので、この点については納得したものの、著者の場合は「わかりづらい文章」のなかにこそ 社会の事象をつかむための鋭いひらめきのようなものを見出せるタイプの書き手だと思っていたので、その意味ではちょっと残念。 個人的には、著者はいま最も信頼できる社会学者の一人だと思っている (そんなに何人も社会学者を知っているわけじゃないけど)。 その理由は、たとえば本書にも書かれている以下のようなメッセージに、 著者の社会学者としてのスタンスが貫かれていると思うからだ。 「僕らは困窮している人たちというのを、特別な事情があって困窮している人たちでない限り、 その人の努力で何とかなるものだというふうに思ってしまう節があります」(中略) 「外にはみ出してしまって「普通コース」に戻れないでいる人々と僕たちで、 みんなが同じコースを歩いていくことはできないかもしれないし、そもそも必要じゃないかもしれない。 けれどそういう人たちと僕たちは、同じ社会を生きていくんだという認識を持つために、 SQという考え方が役に立つように思うのです」 少なくとも私は著者の考え方に共感するし、 本書を買う動機の一つには、何か著者の研究や活動に賛同の意を示せないものかという思いがあった。 その意味で本書の購入は、最近よく耳にする「応援消費」であり、「つながり消費」なのかもしれない。 (ちなみにこの思いは、本書の購入後、著者の書いた「あとがき」を読んでますます強くなった)。 ここからは余談です。 著者のパーソナリティを知るのにいちばん手っ取り早いのは、 彼がMCを務めるTBSラジオ「文化系トークラジオlife」を傾聴することでしょう。 (ほぼすべての放送がpodcastで無料配信されています)。 特に2011年10月23日(日)の放送回「僕たちは日本を変えることができない。」は 本書のテーマと関わる部分が多いので必聴だと思います(時間がなければ「part6」のラスト5分だけでも)。 http://podcast.tbsradio.jp/life/files/20111023_6.mp3
5 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
「自己中な人ほど不幸せ」,
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レビュー対象商品: SQ “かかわり”の知能指数 (単行本(ソフトカバー))
あたりまえである。遠くの親戚より近くの他人。筆者は以下のように論を進めている。 震災半年後に行われたインターネットによるアンケートにより人と関わりを持つ人の方が持たない人より幸福感を感じていることをデータで示し(第1章)、次に現代の日本が黄金期(高度成長期)の気分のまま低成長時代(そして再び黄金期は来ない)をジタバタしていると過去数十年の日本社会の変遷を踏まえながら述べ(第2章)、十数万人規模の都市を核とした新しい生活スタイル(ショッピングセンターの活用、地縁の推奨など)(第3章)、これからのあるべき人材像として「コーディネート力のある人」「グローバルに考え、ローカルに活動する人」であること(第4章)を説く。 言ってることは概ね賛成だが、新鮮さに欠ける。ショッピングセンターの考察なら「思想地図β1」に詳しい。今更SchumacherのSmall Is Beautifulはないだろう(これは数十年前の評者の卒論のネタのひとつだった)。 ちなみに、評者の巻末「SQチェッカー」は「ロンリージコチュー(つまり最低点)」だった。
33 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 1.0
チャラい本,
By 岸 (奈良県王寺町) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: SQ “かかわり”の知能指数 (単行本(ソフトカバー))
この本の特徴は、付録の「SQチェックシート」にあるのだろうが、「R25」風のチャラいイラストで、SQそのものをチャラいものだと誤解させかねない。あとがきには、「執筆依頼から、2か月で脱稿した」と自慢げに書かれていたが、著者のアカデミックなバックグラウンドを活かし、真面目で骨太に編集していただきたかった。SQは、これからの日本にとって特に重要な考え方であることに間違いはないが、SQについて正しく知りたければ、提唱者であるダニエル・ゴールマン氏の本を読むべきであり、本書は必要ない。
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