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7 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
独特な世界観で構築された、走りまくる小説。,
By モコ (千葉県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: SPEEDBOY! (講談社BOX) (単行本(ソフトカバー))
舞城王太郎の独特な世界観で構築された、走りまくる小説。走る速さが、その擬音語が、作者独特の言い回しで表されているが、その音がちゃんと頭の中で聞こえるから不思議なものである。でも、これまでの舞城節があまり発揮されていない気がした。なんというか、話の中のキャラクターは疾走しているのに、文章自体に疾走感がないのである。「煙か土か食い物」や「阿修羅ガール」と比べると文章の疾走感はイマイチだった。あるとき成雄は、自分の走る速さの限界は周りの意識や、自分自身の意識が決めている、と気づく。百メートル1秒を切り、音速に達し、ついには海の上を疾走する。謎の光の玉を追いかけ、走る成雄の行く先にはいったい何があるのだろうか、といった内容から始まる本作は、舞城作品らしく、いつものよーに読者をおいていき、伏線も構成もなにもない。今回は逆にそれがあだとなった。 数多くの謎が放置されすぎで、さらに構成がなく、久々の舞城作品だったおいらは、「最後まで読めば、すべての話がつながるんだろうなぁ、、」と思ってしまったのが運のつき。なにもわからないまま終わってしまい、恩田陸の「Q&A」以来、読んだ後に「えっ?」と一人部屋で声を出してしまい、「あ、独り言いっちゃったよ」と一人暮らし独特の寂しさを味わってしまった(ちなみに後の言葉も実際に声に出ている、という寂しさもある)。短編集との見方もできるけど、それはそれでひとつひとつの話は完結してほしい。
11 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
やっぱり、舞城王太郎はいいよなぁ,
By
レビュー対象商品: SPEEDBOY! (講談社BOX) (単行本(ソフトカバー))
本書には七つの物語がおさめられている。それぞれ登場人物が重なりあっているという共通項はあるが、物語としては独立したものになっている。本の体裁をみて、なんか軽そうだなと最初は思ったのだが実際読んでみると、これが結構いいのである。さて、ではどこがどういいんだろう?と考えてみれば、それがうまく表現できない。相変わらず、物語 は破天荒で世界は微妙にズレている。音速を超えるスプリンターなんてどうよ?空からどんどん降って くる石の台ってどうよ?人を喰う白い玉ってどうよ?しかし、それらとんでもない事柄が微妙にリンクして増幅しているかのようなこの世界が心地よい。それに相変わらず舞城王太郎は強いメッセージを放ち続けている。自分を信じること、自分がやれると信じること。他人に惑わされず、自分の力を信じて物事を成し遂げること。うすっぺらい本なのに、結構心に残ってしまう。この感覚は「世界は密室でできている」を読んだときの感覚に似ているかもしれない。やっぱり舞城王太郎はいいよなぁ。
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
大傑作では?,
By 三つ目族の末裔 (東京都) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: SPEEDBOY! (講談社BOX) (単行本(ソフトカバー))
賛否両論あるようですが、これは、すごい作品ではないかなと思います。理由1)設定がおもしろい とにかく早く走れる主人公は、「戦闘機より」早く、海上も走れるようになります。男の子なら確実にわくわくしてしまう?設定です。 理由2)ストーリーがおもしろい パラレルワールドをジャンプするお話は、一話ごとにぶった切られているようでいて、確実に、つながっていて、そのつながり方がわかりにくいけれども、通読後に激しく目が覚めるような感覚があります。それは、目に見えない世界をきれいにする挑戦を目の当たりにしたような感覚です。 理由3)言葉がおもしろい 選んでいる言葉に著者なりの必然性が感じられますし、表現のチャレンジにも成功していると思います。音楽が好きな人ならきっと気に入るリズムがあります。 お勧めできます!
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