SBKことスケボーキング、4年ぶりとなるニュー・アルバム。
その名も「RETURNS!」
去年、SHIGEOはthe samosという別バンドで「KAFKA HIGH」というアルバムを出していて
これがまた形容のしにくい、だが新しい音楽の可能性を見せる傑作だった。
で、この「RETURNS!」にもその流れが入っている。
ミクスチャーバンドしての雑多感もあるけどセイモスで見せたエレクトロニカ、ニューレイヴの要素もこのアルバムにきっちり入っている。
単なるミクスチャーとは一線を画す、更に言うと最近の歌モノヒップホップとも全然違う音像になっています。
先行シングル「elegy train」で見せた音像というのはセイモスの流れをくむウィスパーボイスと
かつてのSBKが得意としていたサンプリング、そしてシックなバンドサウンドということで
あれはあれで名曲だと思うが、それに対して物足りなさを感じた人もいると思う。
しかしこのアルバム、一曲目は活動休止直前の要素を感じさせるインストなのだが
2曲目からは突き抜ける突き抜ける。アッパーチューンを立て続けにかましてくれる。
SHIGEOも初期のような甲高いラップを再び繰り出し、kj、PESなどかつての盟友も加えて
実に活き活きとした気持ちのよいポップ・アルバムに仕上がっている。
しかしトラックのほうは非常にバッキバキ。
片瀬奈那をfeat.した「bath」やミニマムなラブソング「u and i」のようなポップチューンも
ビートの効いていてSBKならではの記名性を感じさせてくれる。
話は逸れるが最近は歌モノのラップ・ソングが縦横無尽にチャートを駆けずり回ってるイメージがあるのだが
そういった曲を聴いても私は何も感じない。
なぜなら歌詞で共感や感動、親しみやすさを得ようとし過ぎて肝心のビート、トラックの面白さがおざなりになっているからだ。
それに大して不満を感じている人はこのアルバムを聴いて欲しい。
ていうかこの音楽で退屈な歌謡ヒップホップをぶった切って欲しい。
まあSBKはミクスチャーバンドでもあるのだが。だからロック好きにも、是非。
気がついたら初期も、中期も、そして別バンドの要素すら呑み込んでしまった感のあるこの「RETURNS」。
いいとこ取りの現在形を、私は支持する。むちゃくちゃ格好いいです。