レッシグの最新刊。今回は商業経済と共有経済の共存(ハイブリッド経済)について。
主に著作権の行き過ぎた保護についての批判。著作権をなくせという極端な主張ではなく、その著作権に一定の保護を与えるにしても、現状の保護の仕方はあまりにもやり過ぎで、かえって社会に害を与えているという。
その辺の主張は、大枠では理解できるが、訳者解説で山形浩生氏が書いているように、ファイル共有についても合法化しようという主張は、アメリカでも、そして日本でも違和感を覚えるぐらい過激な主張に思える。
しかし、レッシグの主張は、別に青少年を犯罪者扱いしないためだけに合法化せよと言っているのではないことに注意する必要があると思う。
彼としては、犯罪として扱っている現在でもファイル共有は減らないし、またファイル共有により著作権者に大きな損害が発生しているという明確な証拠もない(異論は出てくると思うけど)。むしろ、著作権者の利益になっている場合もある。であれば、著作権者は、高額な弁護士費用を払って、ファイル共有をしている青少年を訴え続けるよりも、もっといい手段があるのではないかと言いたいのだと思う。
これは議論に値する主張だと思う。著作権という権利が他の財産権と異なった性格を持ち、一定の制約の範囲内で認められる(財産権自体にも制約はあるが)ということを前提とすれば、著作権の強固な保護よりも、それを弱めることにより、より豊かな文化、技術発展が望めるのならば、社会にとっても、その方が有益なのではないか。
面白いなぁ、こういう議論。法律の勉強を離れてからだいぶ経つけど、彼の議論を読むととても刺激的。