1stアルバム『BREAK』を経てリリースされた本4thマキシは、
宮野本人初作詞の切ないミディアムバラードで幕を開ける―。
真白い冬の吐息の中で囁く透明感あふれるハートウォーミングな歌声に
包まれていると、どうしようもない至福感に襲われ思わず涙が滲む。
それは、もう逢えぬひとに想い馳せる飾らない言葉だからこそ真に迫る
心を届け、Jin Nakamuraの奏でる余裕の楽曲に堂々映える世界観を作り出す。
...なぜ彼の歌声は、これほどまでに柔らかくあたたかいのだろう。
続くピアノ伴奏の睦言のようなしっとりしたバラード「トロイメライ」でも、
そのことを深く実感する。既に次期アルバムを視野に入れているような、
そんな彼の歌声を様々に堪能できる楽曲展開の数々がとても魅力的。
そして思わず引き込まれるラストの「蒼ノ翼」は、宮野らしいスタイリッシュ
ながら、疾走感あふれる情熱的なロックテイスト。サビ歌詞の中で、
「翼が欲しい」というフレーズが歌われているが、まさに彼という人は
"歌声という翼"を既に持ち心のままに大空を飛翔している。まさに今、
ここにある彼という人を体現したかのようなエネルギッシュなナンバー。
水樹奈々などを手掛けているアーティスト楽曲というのは、奇しくも
そちらの最新アルバムを最近聴き倒していたこともあり、納得の爽快感。
こういった当代切っての今っぽい曲にも余裕で馴染んでしまう歌声の
圧倒的柔軟性、そして歌うことそれ自体を心から愉しみ自身の糧とする、
彼というアーティストの迫真の表現力に今さらながら脱帽なのである。