石井克人原作/マッドハウス製作の劇場映画のノヴェライズ版。反重力エンジン全盛の時代において、なお「大地」を爆走することに命を懸けるモノたちが、全宇宙最速の座をかけ争う通称"REDLINE"
ページを開いた瞬間から、脳内に吹き続けた爽快な疾走感。その風の中には友情が、恋が、策謀がゴッチャリと渦巻いてもいるのだが、全てが瞬間のちには彼方へと流れ去っているような、後腐れのない軽さがただただきもちイイ。全体の感触は極めてライト、だけどもそこは牧野さん、ユニークな異形野郎どもが全力をもって激突するイカしたサマを、そしてその背後で繰り広げられる「全宇宙の存亡をかけた」アレやコレやの一大抗争を、たったの「活字」だけで強烈な吸引力をもって展開して魅せる。この辺のディティールの描き込みの、しかもそれをサラっと流してしまうウマさはさすが。で、そのサラっとした昂揚感こそが本書の魅力。牧野さん、最高です!