『R-15 ようこそ天才学園へ!』です。
最初に重要な確認です。
作者は『十三歳の郵便法師』で第13回スニーカー大賞奨励賞。
それとは別作品の本書『R-15 ようこそ天才学園へ!』にてデビュー。
というわけで、受賞作ではありませんが、本書について。
何をメインに読者に見せたいのか、本書の売りはどこか、分かりにくかったです。
主人公の活躍か?活躍するのは同級生の天才数人で、主人公はまとめ役みたいな感じ。ポルノ小説を書く部分も微妙。
ヒロインか?本書のメインは表紙の吹音でしょうけど、活躍は最終盤のみで、引っ張っていた秘密もそれほどではなかった。来夏は論外として、序盤はノゾキ冤罪主人公を疑って誹謗する蘭も不足。律がヒロイン的立ち位置ですが、男子です。謡江は隣のクラスなので出番は少ないが良かったです。
物語展開か?最初にいきなりノゾキ犯人にさせられて、そちらは中盤前に解決しますが、その後、結局はクラス対抗オリエンテーションがメインだとやっと分かりました。対戦自体、必要性が感じられないので不満。吹音との進展も遅い。
あとがきで吉行淳之介を尊敬するとあったので、エロか?作中に登場するポルノ小説部分、その時点で気になっている女をモデルにして書いているあたりは主人公の気持ちを表現していて良かったですが、内容自体はせいぜいスニーカー文庫の普通程度。天才の書いた文章というには、普通すぎ。作中作以外は、イラストも本文もサービス要素が無いです。
対戦の中における、天才がどう活躍するかのアイディアか?これが、本書の見所かもしれません。ご都合主義もありますがこの部分はなかなか良かったです。
全体としては、天才を集めた学園という設定も、天才であるという各キャラも、ストーリーも、あまり面白いとは思えませんでした。
★2と言いたいですが、努力するのは当然という天才論や、オマは良いけどパ○はダメよ、というメッセージなど、良い部分もあったので★3とします。