こんなに感情移入ができる映画はない。
複雑すぎる家庭の事情でずっと険しい顔をしているプレシャス役のガボレイ・シディベはもうごく自然。
これは実話のドキュメンタリーか?と思わせるような魂の演技である。
プレシャスに辛くあたる母親を演じるモニークは、ため息が出るほどの名演技!
彼女の演技があるからこそ、プレシャスの心の動きがよく分かるのだ。
レニー・クラヴィッツは少しの登場ながらさすがの存在感、マライアキャリーは驚くことに女優顔負けの好演。
そしてなかでも個人的に一番目を引かれたのは、プレシャスをどん底から救い出す教師役、ポーラ・パットンである。
この重く苦しい話の中、彼女が登場するたびになんだか安心感が生まれるのである。
彼女はプレシャス、そしてみんなの光。彼女も辛いことを抱えているけれど、常に生徒を明るく照らす太陽なのだ。
この映画はどの批評をみてもキャストの評価が非常に高い。
それは人物が豪華という意味ではなく、「各役を演じるのに最も適した人たちが選ばれている」ということだ。
こういった作品を見ていると、映画の素晴らしさを改めて感じることが出来る。
これは映画好きであればもちろん、そうでなくても絶対に欠かさず見て欲しい作品だ。