ブルースとは無縁の流麗なアコースティックピアノミュージックといったところか。
音も良く、欧州のPIANO TRIOを好まれる向きにはきっとアピールするかと。
キャリアを経た上での、満を持してのデビュー作品なのだろう。洗練されているし
自らの美点をうまく魅せていると思う。ただ生粋のスクウェアな方はJAZZとは呼ばない
かも知れない(苦笑)。 日本の秋に似合う、というのも何だが、
この季節に在って、自身の中で様々にめぐる思いの、その背景で鳴っているに
相応しい音ではないだろうか。ただ綺麗なだけ、繊細なだけではない、
内省的なものを永遠に向けて昇華させてくれるようなポジティブな導きの魅力
も併せ持ったピアニズム。日本の女性Jazz Pianist、特に若手・中堅処に私小説の如き
プライヴェートミュージックとしてJazzを紡ぐ才能が数多く芽吹いているのは喜ばしい。
時代の必然かも知れないが。☆☆☆☆
2008/11/8