著者Ray Chengが前書きにて、この本の正しい使い方を書いていて、
・右ページの答えを適当な紙などで覆う(見えないように隠す)。
・局面図をボードに再現してもいいがピースは絶対に動かさず、頭の中だけで手を進める。
・6問(1ページ)に与えられた時間は30分。
この本はテーマに沿った章などない。問題のレベルやテーマなどがランダムに並べられる。局面を自分で分析して、もっとも有効な手を捜していく。確かに、実戦では第三者からヒントを貰うとか、自前のチェスセットを持ち込んで、ピースを動かしながらあれこれ考える事など出来ない。著者の方針に従って問題を解いてみたが、一番簡単なレベルでも正解を導き出すことは出来なかった。答えを見て「俺はこんな簡単な問題も解けなかったのか?」と自信喪失。冷静になれば、これが現在の実力であることが明白になる。
この本の隠れたテーマは「局面分析」である。著者は「Best moveを探せ」といっているが、Best moveを探すには正確な局面分析ができないと無理。今自分がどういった状況なのか理解できなければ、Best moveなど見つけ出せるはずがない。初心者には相当ハードな内容であるが、局面分析は他人から教わることの出来ない技術であり、チェスをプレイする上では絶対に避けては通れない。自分の方法論を確立する為には、何度も繰り返しチャレンジするしかないだろう。問題に正解して喜ぶよりも、間違えた自分をアナライズしていけば、必ず実力が上がると私は信じる。この辺りに時間をかけてじっくりやりたい人には最適。