前作発表後、空中分解してしまったストラトヴァリウスだが、ラウリ・ポラーが新ギタリスト、マティアス・クピアイネンを発掘。バンドは新体制でスタートした。
そもそも、前リーダーでメインソングライターのティモ・トルキもオリジナルメンバーではなかったので、同バンドの長い歴史の中では第三期と言えよう。
サウンド面では、音楽性では「インフィニット」以前に戻った印象だ。
ミディアムテンポのメロディアスなヘヴィメタルあり、スピードメタルあり、プログレッシブな展開あり、哀愁漂うバラードあり、牧歌的なバラードありの典型的な内容だ。北欧メタルのテイスト満載である。あのストラトヴァリウスが帰ってきた事を素直に喜びたい。
ただ、この評価はいつもながらのストラトヴァリウスが帰ってきた言わば「ご祝儀」的なもの。
と言うのも、如何せんメロディーが弱い。ティモが人格的に問題があったのは有名だが、卓越したメロディーセンスでバンドをワールドワイドクラスの成功へ導いてきた事を痛感してしまった。
ただ、新加入のマティアス・クピアイネンはかなりのテクニシャンで、ネオクラシカル一辺倒ではなく、おそらく自身が子供の頃から聴いていた様々なテクニカル系のギタリストのプレイを上手く吸収しているようだ。
まだ作曲にも積極的に参加はしていないので今後に期待が持てる。
また、比較的最近加入したラウリ・ポラーもなかなか良い曲を書く。この両人がティモ・トルキ並みの作曲能力を発揮出来るかが、今後の鍵になるだろう。