アニメ系と簡単に片付けてしまっては絶対に損をする、間違いなく今最も
エネルギッシュな女性ヴォーカリスト。本ファーストアルバムは、まさにその
真骨頂を証明してみせたのではないだろうか。パワフルだが決して一本調子
にはならない確かな色彩で魅せる力強い歌声には、とにかく圧倒させられる。
何よりElements Gardenメンバーをメインプロデュースに迎えたことで、飛蘭
自身の運命が決まったようなもの...双方の相乗効果が効を成し、エッジの
効いた数々の作品群を生み出すに至り、今現在もその勢いは全く衰えることを
知らない。アルバムタイトル曲である冒頭「Polaris」から「mind as Judgment」
「SERIOUS-AGE」「AROUSING SOUL」「Distance point」と、数々の作品を
彩った熱い楽曲でとにかく飛ばしまくっている。まさに息せきつかせぬ、
といった風情でたまらない世界を形作っており、そのどれもが秀逸。
その歌声にはドラマがある。どこか切なげでドラマティックなメロディ
展開、ただのロックテイストとは一線を隠した、確固とした世界観が
そこにはある気がする。その辺りの隠し味的な妙味がエレガプロデュース
によって実践され、彼女自身の美しくもエネルギッシュなVocal worksと
ともに至高の境地とも言える場所へ聴く者を遺憾なく誘うのだろう。
それは「泡沫の小鳥達」などのロックバラードでも迫真の歌声にて如実に
証明されている。ここまで胸に迫る熱い何かを持っているヴォーカリストは他に
見当たらないだろう。さらにはどこかプライベートな味わいのある「scat blue」や
「ありがとう〜to dear you〜」「spring〜君とのメロディ〜」などの唯一の自作詞
にて心和ませる。特にラスト「希望の扉〜All I can do is singing for you」も、
(2ndシングルc/w曲の日本語ver)自身の心情を情感あふれる歌声で披露。
後半も「Dark Side of the Light」「Day of the fate」「飛翔の刻」「fortitude」
「I sing by my soul」「Errand」と次々畳み掛け、改めてエレガ他と彼女の相性の
よさを実感。畑亜貴、yozuca*など特定の作家陣も独特の世界観を導き出し、飛蘭独自の
世界を形作る。様々なタイアップを経て既に次期アルバムも秒読み開始、今回は特に
ライブDVDなどは残念ながら拝むことはできなかったが、その本格派Vocalを再び堪能したい。
(『CANAAN』Inspired album収録の「希望の空」と「MY REAL」がなかったのは少々残念)