今は亡きラキアの文庫化も5冊目。
醜いあひるの子・鷹也と、感情がとことんフラットなあさひ。
西堂高校時代から、留学して舞台はサンフランシスコ近郊のオークランドへ。
相変わらずテーマはあってなきが如しで、ただ延々と二人の来し方行く末が語られるだけ。
面白みがあるかといわれると答えにくいけど、世界観には否応なくどっぷり浸かれる。
そのトリップ感が魅力といえば魅力。
書き下ろしは「Blue Bird」。
アメリカ政財界の大物(たぶん)アシュクロフト氏と、彼に執着される幹久の不思議な共棲生活の一コマ。
執筆のブランクを感じさせないのがすごいと思う。
書き下ろしのためだけに買う必要があるかどうかはわからないけれど、
当時楽しんだ人なら、読み返してみて、書き下ろしも味わっても無駄な時間ではないと思う。
派手さはないし、唐突さもてんこもりでおいてきぼりにされそうだから、著者デビューには薦めない。