2005年12月13-15日、ロンドン、ヘンリー・ウッド・ホールにて録音。ちなみに第二集は2008年8月27-30日に同じヘンリー・ウッド・ホールにて録音されている。つまり、各々は『貯め録り』されて分割されたものではなく、別々に構成を考えて作られた作品集であることが分かる。取り上げているピアノ・ソナタは50番→40番→46番→41番→52番→23番→43番→24番→32番→37番の順である。ちなみにハイドンのピアノ・ソナタは第52番まであり、アムランのお気に入りは後半に集中している。
ここでやはり聴き比べてしまうのはグレン・グールドの演奏だ。グールドは、ピアノ・ソナタ Hob.XVI:42が1981年3月11日、Hob.XVI:48が1981年3,5月、Hob.XVI:49が1981年2月24,25日、Hob.XVI:50が1980年10月13,14日、Hob.XVI:51が1980年10月14日、 Hob.XVI:52が1981年2,3月に録音していて、このアルバムで50番・52番の聴き比べができる。グールドの演奏は演奏する愉しみに充ち満ちている。アムランの演奏は、超絶技巧のテクニックがハイドンのソナタのようにアムランにとっては優しすぎるものでありながら、はっきりと感じることができる。そこに驚く。
特に52番の3楽章. Finale: Prestoでは超絶技巧が10指の隅々まで発揮されていながら、極めて叙情的で間の取り方すら芸術的だ。グールドと並んで愛聴盤となるであろうすばらしい演奏だ。