4曲の協奏曲はライヴ録音、パガニーニの主題による狂詩曲のみスタジオ録音だ。
ハフらしい辛口のアプローチで曲の真像に迫る意欲的な演奏といえる。
CDのタスキには以下のように書かれている・・・「センチメンタリズム拒否!スコアの原点に立ち返ったライヴ・パフォーマンス!」
“センチメンタリズム拒否”は言い過ぎかもしれないが、たしかに聴いてみると頷けるコピーである。
象徴的なのは・・・例えば第2番冒頭の和音連打も、過度ののめりこみを徹底的に排し、いささか即物的にすぎるのではないかと思うほどさらっとすませる。
このスタイルは全般に貫かれていて、例えば細やかな分散和音の中で、メロディ・ラインを浮き立たせて当然のようなシーンであっても、ハフは音の均衡を保ち、甘味を極限まで控えている。
第3協奏曲の第1楽章のカデンツァは有名な和音連打ヴァージョンではなく、分散音型タイプ(この表現いいのか?)の方を採用しているのも、この
演奏の方向性であればナルホド納得だ。
さすがにハフ。見た目も修道士のようだが、演奏も禁欲的だ。。。などと感心してしまった。
ハフのテクニックはライヴとは思えないほどの完成度に達している。
またハフの解釈をよく理解したオケも、予想以上の好演といっていいだろう。