久しぶりに、うねりと流れを感じる、
ニューエイジミュージックを聴いた気がする。
ニューエイジというと、普通は、主体の特徴性として、
「聴かせる」ということがあるので、
メロディーと一緒に、曲の流れに沿ったコード進行で、
ある程度の展開が、聞いていて見えてくる部分があるのだが、
このアルバムは、そのあたりを、いい意味で裏切られた。
確かに、メロディーとしては、
例えばタイトルから感じられる曲調の部分や、
コード進行として「聞き手が求める理想の進行」という、
ニーズにこたえる部分は、大切な部分だと思う。
しかし、このCDは、その部分に裏切りを見せて、
あらたな展開を耳に装わせて、心地よい感覚を、
聞き手に見出してくれる、良い曲が並んでいる。
例えば「窓ぎわの少女」は、中音と低音の、
バランスの良い曲調で、少女らしさの中に、
芯の通った美しさを、音の中で奏でる表現を、
見事な形で、表せていると思うし、
「雨に消えたシルエット」は、遠くなのか近くなのかを、
気持ちの判断を、聞き手に委ねた形で、
相手を思う気持ちと、センチメンタルと言う言葉では、
片付けられない、人としての心情が表現されている。
ちなみに、私がいちばんおすすめなのは「静止画」。
絵なのか、ビデオなのか、あるいはカメラの画像なのか、
それはわからない・・・が、この曲は、アルバムの中では、
曲調は明るめだが、明るい中に見せる、暖かみのある音が、
かえって人の気持ちの中に、一瞬の隙を見せて、
いろいろな形で、心を揺らがせることを知っているような、
そんな感じの曲である。
明るい曲調の裏に、隠された陽と陰を、何となく感じた。
こうしてレビューを書きながら、さらに聴いていると、
自分を、どこかの国へ連れて行ってくれるようである。
次回作も、ぜひぜひ期待したい作品である。