プレゼント用にiPodとセットで購入したのですが、自分でもついでに買いました。
カナル型で手ごろな価格、それでいて標準添付品から明らかにクオリティが上がるもの、という観点でいろいろ聞いたうえで、この製品を選びました。
中高域に若干安っぽい音色があったり、高域の伸びが今一歩だったり、と値段なりの限界はあるものの、可聴帯域内でのワイドレンジ感をうまく演出して、楽しく音楽を聴かせてくれる仕上がりになっています。
女性ボーカルなどで張りのある声が前に出てくるのが特徴で、そこに独特のクセがあります。ただし、嫌なエグみが出ることはなく、ジャズやポップスを軽快に再生します。また、非力なDAPでも低音はそこそこ出ますので、電子楽器系も得意な部類でしょう。ただ、その分クラシック系では、構成により弦が少しヒステリックに響いて安っぽく感じる人がいるかもしれません。
音質傾向としては、国内メーカではソニーの310と510の間くらいのクオリティに近く、バランスを若干開放的でドンシャリにしたような明るいイメージです。この価格帯では充分にオールラウンダーと言ってよい性格でしょう。
フィリップスの他のダイナミック型の印象では、9800はさらに開放的で低音はややフラット指向、高域はもう1〜2枚ヴェールがとれた印象、ただし音がダダ漏れ。9750は低音ズンドコだが高域も少し持ち上げてラウドネススイッチが入ったような音、解像感は1枚上手だが装着具合により音抜けや左右バランスがガラッと変わるので、そこは慣れが必要、という感じです。
これに対して、9700(9701)は装着感も悪くないし、ハウジングも邪魔になりません。音質はほどよくドンシャリで、ベースのゴリゴリ感も出てくれます。また、高域を欲張っていないので、低レートなMP3音源でも圧縮ノイズが耳障りにはなりにくいでしょう。音漏れもソニーのEX*10などよりはずっと少なく、一般的なカナル型と同レベルです。
量販店では3,980円ですが、それでも品物としては結構お買い得だと思いますので、2,000円を切っているでは非常にコストパフォーマンスの高い製品だといえます。
もちろん、オーバー1万円クラスの製品とは比べるべくもありませんが、5千円以下のヘッドホンは当たり外れが激しいので、普通の方が売れ筋のDAPを買い、断線などをきっかけに手頃な価格のヘッドホンに交換してアップグレードの満足を得る、という目的であれば、本製品は幸せになれる選択肢の一つとして、強くおすすめできます。