かわいらしい体裁ながら、印刷についての専門知識(部数が増えた場合や
材質にこだわった場合に印刷所に発注することも見越して)についても
言及しているのはすばらしいことだと思います。
思いますが・・・。第一章でいきなり中綴じ平綴じ巻き三つ、と初心者を
圧倒する専門用語なのは、「リトルプレスをつくってみたいな」くらいの
気持ちで本を手に取った読者は引いてしまわないか少し心配になりました。
他の部分は、「レシピ」と銘打つだけあり、本当に様々な体裁の本の
「作り方」が載っています。レシピというよりも、縫い物や編み物の本に
近いです。どのようにレイアウトし、どの向きで紙を切ったらいいのかなどが
書いてあります。
ただ、なんだろう。何か違和感を感じました。文字組みも面付けも
大事なことを書いているのです。だけどわざわざそのことをこのような
小さい本で書いてしまっても難しい印象を持たせるだけではないでしょうか。
だって、この本では「面付け。というものがあります」までしか書いていないも
同然だから。「リトルプレスを作るにも、どうやら難しい決まりごとが色々
あるみたい」という印象を持ってしまいそうです。
その割りに実際ここで紹介されている本は、面もフォントも素材も体裁も
自由です。こういった感性で作る本を作るのには ここで説明するような
体裁の決まりごとははっきりいって関係ないのではないでしょうか?
ところで、この本には書いてありませんが、「リトルブック」「誰でも簡単」と
書いてありますが、実際ここに載っているようなリトルブックをつくるには
結構元手がかかりそうですよ。
昔この手の業界にいたので、見積もりを出していたためわかるのですが
普通の人にはわからないと思うので、むしろ不親切に感じました。