Jazz in Paris シリーズの一枚。1973年2月ステレオ録音。録音時グラッペリは65歳の誕生日目前、ピーターソン47歳6ヶ月、ケニー・クラーク59歳、ペデルセン27歳。世代はバラバラだが、顔ぶれを見ただけで期待の高まる豪華メンバーだ。
最初の“Them there eyes”からいきなり快調にすっ飛ばしてくれる。グラッペリの変幻自在のヴァイオリンが縦横に駆けめぐり、ピーターソンは少々ひかえめに、傾聴に値するソロを聴かせる。つづく“Flamingo”はその余韻を残したようなバラッド。ピーターソンの抑制の効いたソロが美しい。一転して“Makin' whoopee”はリラックスしたミディアムスウィング。グラッペリの粘るようなフレージングが際立ち、やはりピーターソンは地味めだ。豊穣な音の海を期待すると裏切られるが、大先輩グラッペリをひき立てながら、ずいぶんすっきりしたソロを展開してみせる。シングルトーンが多く、右手も分厚いコードを奏さない。10分ちかい“My one and only love”など、その奏法の効果を十分に味わうことができる。
丁々発止になってもおかしくない顔合わせなのに、ゆとりと協調性のある演奏になっていて気軽に楽しめる。第二集ともどもお奨め。