09年発表。07年のロニー・スコッツ・クラブでの演奏を収録したライヴ盤。初代ジェフ・ベック・グル−プの1.からジョージ・マーティンの98年のアルバム『イン・マイ・ライフ』の中で演奏して近年のお気に入りとなっている15.までほぼキャリアをカバーする選曲だが、マハビシュヌ・オーケストラの2.やそのマハビシュヌのメンバーでもあったビリー・コブハムの3.スティーヴィー・ワンダーの4.(タルのベ−ス・ソロは聴きどころ)など比較的珍しい曲も演奏している。しかしながら選曲そのものは06年発表の『OFFICIAL BOOTLEG USA 06'』と重複している部分が多いので、どちらか一枚なら本作の方がお薦めではないか?と思う。メンバーはヴィニー・カリウタ(dr)、ジェイソン・リベロ(k) 、タル・ウィルケンフェルド(b)となっており06年のメンバーからベースが入れ代わった格好となっている。臨場感、演奏共に申し分が無く、特にミックスの良さもあってか音のヌケが非常に良いが、そのおかげもあってかベックの演奏がクールに聞え、それがテンションが低くなっているかのような(あくまでも前作との比較としてだが・・・)印象を与えているような気もする。ベックの演奏は熱いのだが、手堅いバック・メンバーの安定的な演奏とやや剥離気味で全体が寒々しい感じがしないでもない。ただし作品としてのライヴ作としては極上の上をいくほどのクオリティであり、もし一発録音なら物凄い集中力を要したと思う。実際には文句など付けようもない仕上がりである。