今号は、あらゆる価値を一変させたルネサンスとは何かということでルネサンスを特集しています。ルネサンスとは?11世紀末から13世紀後半まで繰り返された十字軍遠征によって、最も恩恵を受けたベネチア、地中海を経由しての貿易により、経済は活発化し、商人層の政治力も強くなります。また、彼らは、アルテ(ギルド)をつくり、自分達の既得権益を守ろうとしました。そして、繊維業で成功を収めたフィレンツエは、新たに金融業を起こし、ヨーロッパの金融センターとなります。そして、富を蓄えたメディチ家を代表とする商人が芸術家達のパトロンとなり、15世紀のイタリア、フィレンツエを中心に、古代ギリシア、ローマ世界の秩序を規範とした、一大ムーヴメントが興ります。これが、ルネサンスです。
本書は、先ずフィレンツエのウフイツイ美術館、バルジェッロ国立美術館等を紹介しています。そして、ルネサンスの3大巨匠、ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエッロを取上げ、その功績を紹介しています。次いで、ジョット・ディ・ボンドーネから、北ルネサンスの芸術家まで、系統立てて、カラー写真で紹介しています。さらに、ヤマザキマリさんのエッセイ(かなり面白い)、ルネサンス期の人たちのファッション、風俗に至るまで紹介しています。
結局ルネサンスは、警備を傭兵任せにしたこと、宗教改革、大航海時代の到来等が原因で、イタリアが経済的優位を失う事により、終焉に向かうわけですが・・
三大巨匠に対する記述が少ない、参考文献、関連文献の紹介がない等の欠点はありますが、とにかくこの1冊があれば、ルネサンスの入門書として、充分すぎるくらい役に立ちますし、何といっても図版、カラー写真が綺麗です。興味のある方は、必読です!!!