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ポール・サイモンはクラプトンと並んで一番か二番に好きなアーティストだ。「グレイスランド」までは全部持っている。その中でこの「PaulSimon」は特色がある。それは何かというと、バックの楽器としてポールのギターが前面に出ていて堪能できる点と、飾り気のない曲ばかりという点だ。ラストの「Congratulations」ではフェンダー・ローズの音がこれまたとても素敵だ。
この次のアルバム「There Goes Rymin' Simon」からは、何というか、要するに飾り気が出てくる。それも好きだ。
ギタリストポール・サイモンの凄さを感じたいなら、これが一番お奨め。
ポール・サイモンというと『サイモン&ガーファンクル』のソフトな曲のイメージが一般的に強いが、そのバックで鳴っているポールのギター奏法たるや無視できないオリジナリティあふれるアプローチだ。『スカボロ・フェア』のアルペジオの変形や『ボクサー』いつまでもいつまでも続くスリーフインガーピッキングはもう『どうやっとんじゃ』と懸命にTAB譜を探したもんだった。それだけフアンタステイックだった。
ところがギタリストしてのポールの本領が発揮されたのはサイモンとガーファンクルを解散してからのことだった。ポールのソロアルバム『Paul Simon』はギター好きが聴けばたまらない一枚だった。何といっても共演者がすごい。まずスライド・ギターのステファン・グロスマンをフィーチャーした『パラノイア・ブルース』。もう最高、この人はもうハードゲージびんびんのスライドを弾かせたら右に出るものはないという人だ。
そしてこの人ステファン・グレッペリ!をフィーチャーした『Hobo's Blues』。この人は、永く名ギタリストのジャンゴ・ラインハルトと組んでジャズ・バイオリンを完成させたとも言える人だ。ここではポールはジャンゴになってしまっている。(すげー)
でもポールはまだ満足できないらしい。『グレースランド』ではもうアメリカを飛び出してワールド・ミュージックになってしまっている。ふーむ。欲が深い。
民族的な音と、彼の朝の空気のように澄んだ声が意外なほどに良くあっている。
このアルバムに出会えて、とても嬉しかった。
まだ聴いていない人はぜひ。
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