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Passages―De France et d’ailleurs 東京大学フランス語教材
 
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Passages―De France et d’ailleurs 東京大学フランス語教材 [単行本]

東京大学教養学部フランス語部会
5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

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 「人権宣言」からスーパー店員のインタビュー記事まで、実に多様で、「世界を如実に、深く語る」という意味でクオリティーの高いフランス語の文章がテキストに選ばれている。語学を通じ「それぞれの言語に固有の『世界の捉え方』」の獲得を狙い、それに成功した教科書だ。

   本書はヴァルター・ベンヤミンの『パサージュ論』をヒントに、東大の一般教養の教科書として編まれたもの。興味の赴くまま、街をぶらつくように自由にページを繰れば、知の散策が開始できる。むしろ「教科書」というより「言葉の万華鏡」と言った方が正しい感がある。各テキストにはその文章が生まれた背景説明、語学的な注、語彙解説が詳しくついており、ひととおりのフランス語の文法知識(と辞書)があれば読める。読者にとっては好奇心が語学的な難解さを凌駕するようなテキストが多く、気がついたら読めていた、ということになるだろう。

   特徴としては多文化・多言語で、一枚岩ではないフランス文化が強調されていること。女性映画監督クレール・ドゥニは欧米以外のものの見方の必要性を論じ、作家トゥーサンは外国語を「宝探し」になぞらえる。フラマン、クレオール、マルティニクなどからの多彩な思考・発言は、豊かに変化し続けるフランス語の躍動と世界の現状を生き生きと伝える。

   ジャン・ルノワール、モーパッサン、カミュの手になるテキストも示唆に富む。ホーチミンの呼びかけも感動的だ。だが本書中、読者の胸に最も迫るテキストは「ギニアからの密入国少年の遺書」だろう。貧困から逃れるためベルギーへ密航をくわだてたが、高度1万メートルの寒さで凍死した少年の遺書である。「ヨーロッパの責任者の皆様へ」と始まるこの手紙がフランス語で書かれたことの重みを、この言語を学ぶ者は知るべきだろう。

   編者の言葉に「大学という枠組みを越え、社会人の教養という文脈で読まれることを心から願っている」とあるが、同感である。これほど多彩でおいしい、そしてときに苦い「言葉のごちそう」を大学生だけに味わわせておくのはもったいない。(濱 籟太)

内容(「BOOK」データベースより)

映画、インターネット、多文化状況、「言語戦争」、才能と遺伝、地中海―現代世界の多様な風景を、フランス語という新しいパースペクティブから照射、東大駒場発、グローバルな知にいざなう画期的な講読教材。

登録情報

  • 単行本: 164ページ
  • 出版社: 東京大学出版会 (2001/09)
  • ISBN-10: 4130821067
  • ISBN-13: 978-4130821063
  • 発売日: 2001/09
  • 商品の寸法: 22.8 x 14.6 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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35 人中、33人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
私は仏検3級程度で トライしてみましたが
解説が思ったより少なく(全訳は載っていない)
難しすぎて挫折しました。

中級から上級向けにオススメです。
読ませる文章は多岐な内容でとてもいいと思うので。

もう少し実力がついてから
再チャレンジしたいです。

このレビューは参考になりましたか?
16 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
実にハイレベルな文法と内容と語彙をそろえた教科書。星の数によってレベルの差別化が行われているが、いったい誰がどういう基準で星をつけたのかは、ミシュラン並みにわからない。星が一つでもやけに難しい文章もあるからだ。

だが、その内容は非常に「大学的」であり、まさに「東京大学」教授陣の「これくらいは読めて欲しい」という希望的観測のもとにチョイスされたもの。おそらく日本で出版されている教科書では一番、高度なものであろう。

よって、この本を初見で、辞書なし・文法書なしで、余裕で読めるくらいのレベルをあなたが持っていれば、おそらくフランス語を必要とする日本全国の大学院の修士課程(前期博士課程)の第一か第二外国語は簡単にパスできるだろう。逆に言えば、この本を網羅的にマスターできれば大学院修士課程(下手をすると博士課程)に受かるくらいの実力はあるのだから、この本はその意味で目指すべき頂上であるかもしれない。

ただし、一人で学習するにはあまりにも不親切な文法の説明であるから、あなたがこの教科書を大学で使用してないならば、フランス語の先生や大学院の先輩を捕まえて質問攻めにしなくてはならない。一般的な学部4年生・4回生レベルでは文法を追えず、内容を理解できないかもしれないから。

このレビューは参考になりましたか?
10 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
東京大学フランス語部会の教員陣が、
フランス語を第二外国語として選択する学生に
求めている、期待している「質」の高さを思い知らされる1冊です。

既に他の方がレビューされている通り、
日本国内の出版社から出版されている仏語読本としては、
もっとも高いレベルだと思います。

確かに全訳こそありませんが、
各章の最初に書いてある概括的な解説文と、
各文書の右側のページに書いてある解説文、脚注を丹念に拾っていけば、
仏検準2級程度なら、何とかかんとか自習用に使えるレベルです。

1つの章に偏ることなく、いろいろな章、いろいろな分野のテクストを読ませる意図で、
難易度の星がつけてあるように感じられたので、
章番号が若いもの→星が少ないもの、の順で読み進めました。

このテキストを「難しい」「とっつきにくい」と多くの人が感じる理由について、
実際に私自身が使ってみて感じたことを、以下記載します。

1)フランスのみならず、フランスを宗主国としていたアジア・アフリカ諸国についての
  歴史・政治・文化の背景知識を有していることが大前提として書かれていること
  (その意味で、傍用にもういちど読む山川世界史があった方がよい)

2)使用されている単語がマニアックなことがある
 (辞書を引いても該当の単語が掲載されておらず、注のみが頼り、という場面もありました。
  また、プチ・ロワイヤル仏和辞典では、対応できず、
  プログレッシブ仏和辞典 第2版で、かろうじて対応できる
  語いが散見されました。)

3)仏語本国ではなく、フランスを宗主国としていた国の人が書いた「壊れた仏語文法」
 (アメリカ英語を通算10年間学校で教わった人間が、オーストラリアやフィリピンで話されている英語を聞くと、
 「『英語』のようなものをしゃべっているようだけど、これは『英語』なのか?」と一瞬感じる感覚だと思ってください。)
 で書かれた文書も掲載されているので、
 文法の基本がきちんと確立されていない人が読むと、
 そこに書かれた仏語が何を意味しているのか訳が分からなくなる。

  ただし、「壊れた仏語文法」については、脚注できちんとフォローされています。
 が、本文と脚注の行が同じでないことが殆どでページをまたぐこともあり、高々その程度の離れ具合であっても、
 「壊れた文法」で頭の中が真っ白になっている人にとっては、その程度の離れ具合ですら、
 高すぎてよじ登ることさえかなわない壁のように感じてしまうことがある。

 (文法的にはこのように書くのが正しい、と脚注で書くくらいなら、
  編集の段階でなぜ手を加えなかったのか、と思わずツッコミを入れてたくなることもある。
  手を加えないのは、文書の著者の意図を大事にしたい、という編集の意向が強く働いているようです。)

4)いきなり第1章から「フランス人権宣言」のような仏語の王道を行くような格調高い文書で始まっているので、
 法学や哲学に興味のある人ならいざ知らず、それ以外の人にとっては、
「気安く近づいて来ないでちょうだい」と、門前払いを食らわされている感が否めない。
 (たっぷり聞いてしっかり話せる 自然なフランス語の上達法教えます
  パリのフランス語入門のような気軽さは、まったくない。)

 
5)「パサージュ論 (岩波現代文庫)」を意識して、
 一般教養科目のテキストとして使用(ということは理系学生が使用することも当然想定されている)
 されるために編集されたテキストなのに、内容が人文・社会系に偏りすぎていて、
 現代哲学・現代思想にあまり興味が向かない人にとっては、読み進めるのが途中からかなり苦痛になる。

  東京大学自体、文理の枠にとらわれない校風だと田舎者も聞き及んでおりますが、
 同大学には、日仏科学研究者の集い(Rencontre Scientifique Francophone de Tokyo:(RSFT))
 の世話人などもされていらっしゃった先生も本郷にいらっしゃるとも聞き及んでいます。
  総合大学でもあり、豊富な人的資源もあるのに、「理系」の内容が薄いのは非常に残念です。

  おそらく、状況の変化が著しい専門的な理系の文書は、本郷や柏に移ってから研究の上で必要な人が読めばよろしい、
 というスタンスなのかとは思いますが。

「壊れた文法」の文や「珍しい単語がちりばめられている」文を読んでも動じない程度に
仏語文法の基本をきちんと定着させていること
(専門の文法用語を使わずに文法を説明できるレベルまで文法を理解できていること)

フランスを取り巻く環境に興味・関心を持ち、
「フランス」という国を理解するために必要な情報を吸収する努力をすること、

というのが仏語部会の教員陣の求めることの一端ではないかと思います。
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