本商品に収録される放送第9回Bパート「ゴースト ダテンシティの幻」、いつも姉であるパンティの男の趣味について揶揄していたストッキングだが「実はとんでもなくキワモノ好きだった、」というところから始まり、恋におちた彼女(ストッキング)の可愛らしさに惹き込まれ、最後には涙を禁じえない展開の待つファンの間でも傑作の呼び声が高い一本。
常に他者を拒絶する漆黒のいでたちの彼女がピンクのフリフリドレスに手作りのサンドイツチを携えてデートに向かう姿にはファンならずとも心奪われるような魔力がある、それは確立されたキャラクターが見せる意外に可愛い一面、であると同時に「恋する乙女は美しい」という世の理である。
また醜い男と美しい乙女という組み合わせは遠く神話の時代から多くの人が夢見るファンタジーであり、様々な名作映画をモチーフとする本シリーズにおいても一度は見てみたい題材で、また多くのアニメ、マンガにおいても繰り返し語られるテーマのひとつである。
つまり、ありがちでロマンチックな話を実力のあるスタッフがセオリー通りに、しかし力を入れて作りあげた作品、と、言い切りたいところだが本作のスタッフは実力がある上に志も高い面々、それだけでは終わらない、
通常このような展開の話は男性視点で進むものだが本作は主演であるストッキングの視点で愛する彼たる醜男を見ており彼の一挙一動にときめく彼女の反応を周りが少し引いた視点で見ているというものでその視点の変化にあわせて視聴者も心が寄ったり引いたりを楽しめる仕掛け、そしてクライマックスではじめて醜男の視点で彼女を見つめる時、視聴者も彼と同じ光景を目にするのだ、、、
全体的なストーリィの流れが上手いのはモチロンの事、妹に対していつに無い気使いをみせるパンティの姉としての行動、肉体の愛を知り尽くしても恋を知らぬ乙女の複雑な心情、非情ともとれるガーターベルトの行為に見せた表情、、そしてなにより「恋を知らぬまま人生を終えた男達」の魂の集合体であるゴーストの空虚なココロを満たしたストッキングの愛、、、
貴方の心にまたひとつ、名画が刻まれる。