以下、同系列(FZ48,FZ100)機種及びCANNONライバル機との比較です。
いわゆる「ネオ一眼」の中で、勝ち組と目されていたパナソニックのFZシリーズも、ここ何作かは
続けて「不出来」との烙印を押されていました(FZ48,FZ100等)。そんな中、満を持して発売され
たのが、この「FZ150」です。
であるにもかかわらず、スペックだけを比較すると、前作までのFZ48やFZ100と実は大差がない
ことに気付きます。例えば、
・F値 /三機とも全く同じF2.8〜F5.2。
・画素数 /1280万画素は、FZ100(1510万画)より少ない。
・動画撮影/1920x1080(フルHD)は前作までにすでに提供され、今やほとんど常識レベル。
同機シリーズの前作発売からほぼ一年、パナソニックはよくよく考えたことと思います。そして行き
着いた答えが、「もう、スペック競争はやめよう!」ということだったのではないでしょうか。
私は、この方向性は正しいと思います。画素数を増やしても小さなレンズしか搭載できないネオ一眼
ではノイズが増えるだけなのです。画素数競争が頭打ちなのは、もはや常識であったにもかかわらず、
販売のためのキャッチフレーズになる画素数の増加は止まりませんでした。ようやくそれに終止符を
打った点で、大変評価できます。
ここ数年、なぜヒットシリーズFZの人気が落ちてしまったのでしょうか。その答えは、スペック上では
同じであっても、質的には他者ライバル機のほうが上であったからでしょう。実際にネオ一眼では、
私はずっとCANNON の PowerShot シリーズを使ってきました。それに勝つためには、数字上の
スペックを競うのではなく、質的に充実しなければならない、という結論に、パナ社は達したのだと
思います。
結論を書くと、その反省が、本機FZ150上に集約されていると感じます。よって、FZ48やFZ100と
比較して、スペック的には大差はありませんが、質的には全く別物だと言えます。あえてスペック
上でも前作を上回った数値を出しているのが撮影感度です(ISO100〜3200)が、暗所撮影のノイズは
劇的に減少しました。前作まではISO400でも使う気になれないほどのノイズでしたが、本機FZ150では
ISO800でも実用に耐えるレベルとなりました。ISO1600でもその暗所ノイズの少なさには驚かされます。
CANNON機に負けていません。今まではCANNON製のネオ一眼のレビューしか書いたことがなかった
(PowerShot SX30IS や S5IS のレビュー参照)のですが、今回初めてパナ機のレビューを書かせて
もらいました。CANNON製のライバル機に大きく水をあけられていた暗所ノイズと動画レベルの高さに
おいて、本機は十分挽回していると言えます。
CANNON製ネオ一眼で昨年から今年のヒット機はPowerShot SX30ISで、その高倍率レンズは光学
35倍(24mm〜840mm)までカバーしています。本機では、一年前のCANNON製よりもあえてスペック
(光学24倍まで)を落としてでも、撮影の質の向上を目指した証拠と言えます。
今後たくさんネット上に本機を用いて撮影されたサンプルが掲載されると思いますが、前作までに
評判の悪かった暗所ノイズの多さなど、問題はほぼ解消され、久々にPanasonicネオ一眼の本領
発揮といえる秀作と言えましょう。
CANNON派の私も、その質の高さにおいて本機をおすすめします。