Joe Henderson(tenor sax), Kenny Dorham(trumpet), Butch Warren(bass),
Pete La Roca(drums), McCoy Tyner(piano)
ジョーヘン初のリーダー作となった1963年のセッション。ジャズに新たな精神性を与えた
名盤だ。
渋くコクある味わいの[1]や、名バラッドの[2]、アイデアがおもしろい[5]など聞き所は
満載だが、とりわけ白眉なのはジョーヘンのオリジナルでスタンダードとしても有名な
「リコーダ・ミー」だ。一度聞いたら絶対頭から離れないほどセンスのいいマッコイの
フレージングで幕をあけ、軽く浮遊していくようなテーマ部、そしてスムースすぎる曲調
と、何かその後にジャズが向かうところ、行き着く先を完全に先回りしちゃった感がある
名曲だ。
そう考えるとジョー・ヘンダーソンという人物は、プレイに関しては茫洋としてつかみどころ
がないんだが、こと諸作品を吟味していくと、本当に先見性のある人で、その時分その時分の
一番いいエッセンスを自分のオリジナルな解釈でセンスよく表現していることがわかる。
そして、この初リーダー作で、すでにその片鱗を充分すぎるぐらい堪能させてくれている。
そしてメンバーだが、ドーハムにマッコイにラロカと・・・何か、技巧的ではない、もっと
精神的なメンツが揃ったことで、この作品は光り輝いたんじゃないだろうか?それぞれの
作品を聞いたときやっぱ未知への憧れみたな感じが皆似てる気がするんだよなぁ。
それまでのジャズに新主流という風と共に、未知の価値観、新たな精神性を与えた本作は
間違いなく名盤だ。